福岡市の自宅近くにあるカウンター主体のイタリア料理店

 福岡市の自宅近くにあるカウンター主体のイタリア料理店。転勤族や単身赴任者の「お一人様」の客も多い。この手の店に、初めて1人で入るのは勇気もいる。東京から引っ越してきたという女性も「最初は恐る恐る入店した」という。だが、そのうち見知らぬ者同士があいさつを交わし、会話の輪ができる。

 福岡のカウンター文化と言えば屋台。のれんの隙間から、観光客が恐る恐る中をのぞき「空いてますか」と尋ねる。常連のおじさんたちが席を詰め「こっち空いとるよ」と招き入れる。そして「どっから来たとね」で会話が始まる。よくある屋台の風景だ。先のイタリアンもそうだが、よそ者を歓待する空気が福岡の街にはあるようだ。

 福岡市は、無料通信アプリLINE(ライン)で屋台の空席確認ができるサービスを検討中という。勇気を持って入った店で土地の空気に触れる-。旅の醍醐味(だいごみ)をITが壊さないだろうか。 (宮崎省三)

=2018/10/11付 西日本新聞朝刊=

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