今度は「TAG」なのだそうだ

 今度は「TAG」なのだそうだ。

 安倍晋三首相が先月、トランプ米大統領と交渉開始することで合意した2国間のモノの貿易を自由化する物品貿易協定。首相は投資・サービス分野などを含む自由貿易協定(FTA)とは「全く異なる」と強調する。だが、在日米国大使館の和訳は「物品、またサービスを含むその他重要分野における交渉を開始」とある。共同声明の英文にはTAGという文言はない。首相がFTAを否定してきたため、新しい言葉を持ち出してきたようにしか思えない。

 特定秘密保護法が批判された際、官邸筋が「『秘密』という言葉が何か隠そうとしている印象を与えた」と話したのを思い出した。集団的自衛権行使を容認した安全保障関連法は「平和安全法制」と名付けられた。本当に必要な協定や法律ならば「造語」で印象をすり替えようとするのではなく、丁寧に説明する努力をしてほしい。 (山口卓)

=2018/10/17付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]