本紙の長崎版で、読者から寄せられた短歌や俳句を週1回掲載している

 本紙の長崎版で、読者から寄せられた短歌や俳句を週1回掲載している。数ある投稿の中から、優れた作品をベテランの選者が選び出す仕組み。昨年末に紙面で紹介したある歌が、長年の読者だという長崎市内の高齢の女性に響いた。

 〈サックスの音色ながれる深夜便、奏でしころの亡き夫想う〉

 その女性のご主人もサックスが好きで、知人の結婚式でよく披露していたという。「主人を思い出しました」。そんな電話が新聞社にあったことを女性選者に伝えると、今度は選者がこう返してきた。「私の兄もサックス吹きで、在りし日の姿に思いをはせました」

 なんとまあ、そんなこともあるのかと、最初に電話を頂戴した女性にいきさつを報告。女性は歌を介して、見知らぬ人たちと共感できたことを喜んでいた。わずか31文字の歌がつないだ、故人をしのぶそれぞれの思い。こちらも胸が熱くなった。 (重川英介)

=2019/02/11付 西日本新聞朝刊=

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