ユネスコの無形文化遺産

 ユネスコの無形文化遺産、博多祇園山笠の舁(か)き山が初めて海を渡ったのは1980年、ハワイ・ホノルル市だった。舁き手が締め込み姿と知った主催者に「セクシー過ぎる」と難色を示されたが、「カメハメハ大王の像も締め込みでっしょう」と説き伏せた。

 海外遠征には地元からも物言いがついた。「山笠はイベントにあらず」。舁き山を博多の外で披露することをためらう気風も残っていた。

 遠征を思い立ったのは福岡青年会議所。賛同者と資金集めに苦労していたメンバーに、助っ人が現れた。中洲流の故川原俊夫さん。メンバーを伴って福岡商工会議所の会頭に直談判、寄付をもらった。

 進取の精神で、伝統の祭りに新たな風を吹き込んだ若手経営者たち。彼らの良き理解者だった川原さんはめんたいこ「ふくや」の創業者だ。常に前向きで人情味あふれる人柄を、上映中の映画「めんたいぴりり」で博多華丸さんが好演している。 (手嶋秀剛)

=2019/02/14付 西日本新聞朝刊=

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