FFG・十八銀の統合、公取委が承認 債権譲渡を条件に シェア65%「競争維持可能」と判断

手を合わせる(左から)親和銀行の吉沢俊介頭取、ふくおかフィナンシャルグループの柴戸隆成社長、十八銀行の森拓二郎頭取=24日午後、福岡市中央区
手を合わせる(左から)親和銀行の吉沢俊介頭取、ふくおかフィナンシャルグループの柴戸隆成社長、十八銀行の森拓二郎頭取=24日午後、福岡市中央区
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 公正取引委員会は24日、ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市、FFG)と十八銀行(長崎市)の経営統合を承認したと発表した。統合に伴う長崎県内の市場寡占への懸念から審査が長期化していたが、両社が他の金融機関に1千億円弱の貸出債権を譲渡することなどを条件に競争を維持できると判断した。シェアが高まり過ぎる同一地域の地銀統合に道を開く判断で、地銀再編の呼び水になる可能性がある。両社は同日、2019年4月に統合する新計画を発表した。

 16年6月から2年以上続いた審査は終結。十八銀とFFG傘下の親和銀行(長崎県佐世保市)は20年4月に合併する計画だ。

 公取委によると、今回の統合では同県内の中小企業向け貸出金シェアが約75%に達し、競争が制限される状況が見込まれたが、債権譲渡によってシェアは約65%に低下する。両社が統合後の不当な金利引き上げなどを防ぐ第三者監視体制を整える方針を示したこともあり、適正な競争環境が保たれると結論付けた。

 公取委は審査の過程で、同県内の企業へのアンケートを2度実施。県内を8経済圏に分け、今回の統合が中小企業の資金調達に与える影響などを調べた。深町正徳企業結合課長は記者会見で「シェアが問題ではなく、債権譲渡を受けた金融機関が中小企業の選択肢となるかを見極めて判断した」と説明した。

 承認通知を受けたFFGの柴戸隆成社長と十八銀の森拓二郎頭取は同日、福岡市のFFG本社で記者会見。柴戸氏は「これからが本番。地域経済の活性化、銀行の成長を実現したい」と強調。森氏は「地元に最大の貢献ができるよう頑張りたい」と力を込めた。

 両社の統合は当初、17年4月を予定していたが、審査の長期化に伴い無期限延期となっていた。統合に向けた債権譲渡は、西日本シティ銀行(福岡市)や佐賀銀行(佐賀市)など地銀各行、信用金庫、メガバンクなど約20の金融機関が引き受ける見込み。今回の統合実現で、地銀最大手のFFGは業界内での優位性が一段と高まりそうだ。 (金融再編取材班)

=2018/08/25付 西日本新聞朝刊=

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