玄海原発に「乾式貯蔵」申請 使用済み核燃料 九電、保管能力拡大

 九州電力は22日、玄海原発(佐賀県玄海町)の使用済み核燃料を金属容器に入れて保管する乾式貯蔵施設の敷地内への新設を、原子力規制委員会に申請した。3号機の燃料貯蔵プールの容量を増やすリラッキング工事も同時に進める。3、4号機の再稼働により使用済み核燃料が増加する中、貯蔵能力向上を図る。

 乾式貯蔵施設は高さ約30メートル、幅約50メートル、奥行き約60メートル。2027年度をめどに運用を始め、使用済み核燃料を最大960体保管する。核燃料を収納する金属製容器は高さ約5・2メートル、直径約2・6メートルで、放射性物質を遮断する。乾式貯蔵施設では容器を空気で冷やし電源や水を必要としない。電源を喪失した場合に冷却機能を失う恐れがある貯蔵プールより安全性が高いとされており、規制委が設置を求めていた。投資額は約290億円を見込む。

 燃料貯蔵プールは使用済み核燃料同士の間隔を狭めて容量を増強する。現状では1050体分の保管能力があるが、さらに622体分の貯蔵が可能になる。20~24年度をめどに工事が順次完了する予定。収納容器の材質に中性子を吸収するホウ素を添付することで安全性も高める。投資額は約70億円。

 18年に再稼働した3、4号機は貯蔵プールに余裕がなく対策が課題となっていた。核燃料は13カ月ごとの定期検査で3分の1程度を入れ替える。青森県六ケ所村の再処理工場に使用済み核燃料が搬出されないままだった場合、5~7年でプールが満杯になる見通しとなっていた。

 九電の豊嶋直幸原子力発電本部長は「六ケ所村の再処理工場に搬出するのが基本方針で、運転状況に応じて搬出していきたい」と語った。

=2019/01/23付 西日本新聞朝刊=

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