看護アイデア賞準グランプリ カテーテル挿入時の手首固定台 柳川病院 [福岡県]

「ウッドホルダー」を使い、カテーテルの挿入部位を指す井上由美子看護部長
「ウッドホルダー」を使い、カテーテルの挿入部位を指す井上由美子看護部長
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 柳川病院(柳川市筑紫町)の循環器チームが製作した心臓カテーテル挿入時の手首の固定台「ウッドホルダー」が、日本病院会などが公募した「看護のアイデアde賞」で、準グランプリを獲得した。患者に握らせるだけで手首を固定できるデザインなど、苦痛の軽減のため、看護者の目線からいろんな工夫を施した点が評価された。

 心臓カテーテル治療では、手首の動脈から、カテーテルと呼ばれる直径2ミリ程度の細い管を心臓の近くまで挿入して、心筋梗塞などの症状を改善する。従来は挿入部の手首をばんそうこうで巻いて固定していたが、痛みや苦痛を訴えたり、かぶれたりする患者が多かったという。

 柳川病院のチームは、ばんそうこうを使わずに手首を曲げた状態を保つため、患者に固定台を握らせるデザインを発案。南筑後地区は大川市を中心に木工業が盛んなことから、材料は温かみのある木製にした。感染症防止のため繰り返し洗浄できるよう、表面にはヨット用の特殊なニスを塗った。

 器具が出来上がったのは2011年5月。チームリーダーの井上由美子看護部長(56)は「木工業者と試行錯誤を重ねた末、患者の腕にフィットする湾曲が実現できた」と話す。昨年末までに計2745回用いているが、材質の劣化は全くなく、患者からは「握っているだけで安心感がある」と好評を得ているという。

 ウッドホルダーは7月12~14日、東京ビッグサイトで開催される国際医療展示会で展示され、井上部長が最終日に会場で使い方などを説明する。井上部長は「チームの6人で苦労して作ったので、受賞は本当にうれしい。これからも患者さんに喜ばれる器具の改善に努める」と力を込めた。

=2017/06/20付 西日本新聞朝刊=

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