若者視点で観光まちづくり 小郡市と福岡女学院大が協定締結へ 学生が文化財たどる [福岡県]

礎石が点在する小郡官衙遺跡を見渡す学生たち
礎石が点在する小郡官衙遺跡を見渡す学生たち
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七夕神社のモニュメントをくぐり抜けながら撮影会
七夕神社のモニュメントをくぐり抜けながら撮影会
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「100、200年先を考えながら文化財は復元されている」。片岡宏二さん(右)の説明に耳を傾けた
「100、200年先を考えながら文化財は復元されている」。片岡宏二さん(右)の説明に耳を傾けた
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 小郡市と福岡女学院大(福岡市)が近く「観光まちづくり」に関する協定を結ぶ。学生たちは小郡市の文化財や観光についての取り組みを学ぶ一方、市は学生にレポートなどを提出してもらうことで若者の視点をまちづくりに生かす。

 協定締結を前に、3日、2~4年生約40人が市を訪れた。4月に始まった講義「観光まちづくり論」の一環で、3回の座学を経て初の現地入り。国指定史跡の小郡官衙(かんが)遺跡や「かえる寺」の愛称で観光客に人気の如意輪寺など、文化財を中心に8カ所をたどった。

 福岡女学院大によると、観光業界や航空業界などを目指す学生も多く、受講希望者の多い講義の一つだという。ただ、遺跡や文化財に造詣の深い学生ばかりではない。学生が自らの課題として考えられるようにと、講師を務める片岡宏二・行橋市歴史資料館館長(元小郡市文化財課長)はこう語り掛けた。「自分の街と比べながら、小郡のここはいいな、こっちは自分の街がちょっと進んでるな、というところを見つけてください」

 文化財の成り立ちや歴史、保存や活用の課題点など解説を受けながら、真剣な表情でメモを取る学生たち。少し学生らしい顔をのぞかせたのは、七夕神社(媛社(ひめこそ)神社)での場面だった。NPO法人がプロポーズにふさわしい場所として認定した「恋人の聖地」のモニュメントが境内にある。代わる代わる写真を撮り、「インスタ映え」の可能性を感じさせた。

 全行程を終え、学生たちが感想を語った。4年の薄波葵(あおい)さん(21)は小郡官衙遺跡の印象が強いといい、「芝生の上の椅子かなと思ったら柱(礎石)だった。インパクトがすごい。土産店があればいいかもしれない」と課題も挙げる。

 講義は7月までの全15回。学生の視点をどう取り入れるかなどは今後検討する。片岡講師は「学生たちの意見はこれからの小郡市の文化をつくるのに大切な視点。また地域の人たちにとっても、街の文化を守り育てるヒントになれば」と希望を語っていた。

=2018/05/12付 西日本新聞朝刊=

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