「生きがいなのに…」 70サークルの拠点「サンライフ久留米」来春廃止に反発 存続求め署名活動も [福岡県]

久留米市が廃止を決めたサンライフ久留米
久留米市が廃止を決めたサンライフ久留米
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 久留米市が来年3月末に廃止する多目的施設「サンライフ久留米」(同市諏訪野町)の利用者が存続を求め、署名活動を始めた。施設は約70の市民サークルや団体が拠点にしており、活動に支障を来すとの懸念や市から説明がないことに反発の声が高まっている。

 市は2013年度から、公共施設の老朽化に伴い、増加する維持コスト縮減に向けた検討を本格化。16年度に施設の統廃合、規模縮小に向け、施設ごとに老朽化の状態や利用状況を調査した。市議会行財政改革調査特別委員会も16年2月、サンライフ久留米を含む市中心部施設の機能集約を提言していた。

 行財政改革推進課によると、サンライフ久留米(2階建て)は類似施設との比較評価で「利用状況は平均より高い」。一方で建設から41年が経過し、17年度には約920万円掛け、空調設備の応急的な修繕を実施したが、使用を継続した場合にはさらに9千万円程度の改修費が必要となるという。

 施設の指定管理者によると、会議室や和室を利用するのは67の絵画、書道、ヨガなど多種多様なサークル・団体。施設主催の英会話や体操なども30講座ある。

 「仲間と語らいながら絵を描くのが生きがいだった。ここがなくなったらどうしよう…」。30年以上続く絵画サークルの女性(75)は嘆く。施設廃止で別の場所を探すとなると、絵の具を使うため水回りなど条件が合う施設は多くない。別の高齢女性も「市は類似施設があると言うが、予約が重なって今まで通りいかなくなるのではないか」と心配する。

 左半身にしびれがあり、身体障害者手帳を持つ男性(80)は施設のトレーニング室を年300日以上、利用する。「おかげで体力が維持できている。民間のジムには高くて行けない」と顔を曇らせる。市中心部にはトレーニング室がある別の公共施設もあるが、駅から遠いなど使い勝手が良くないという。

 署名活動を始めた利用者有志の1人、居石貴美江さん(58)は「利用者に相談なく廃止が決まった。なぜ私たちの趣味と生きがいの場を取り上げるのか」と憤る。署名は約300人分が集まり、今月中に市と市議会に提出するという。

 市は利用者向けに29日午後7時からと、30日午後3時からの2回、サンライフ久留米で説明会を開く。市は「説明会で意見をお聞きし、代わりの場所についても丁寧に案内したい」。トレーニング室についても「荘島体育館や6月にオープンする久留米アリーナの利用をお願いしたい」と理解を求めた。

=2018/05/16付 西日本新聞朝刊=

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