有馬家の甲冑や刀剣 40メートル超の武者行列図も 久留米市・有馬記念館 [福岡県]

全長40メートルを超える「五拾騎一備押前行列之図」(一部、篠山神社所蔵)
全長40メートルを超える「五拾騎一備押前行列之図」(一部、篠山神社所蔵)
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有馬頼咸所用の「練革黒漆塗白糸威五枚胴具足」(久留米市教育委員会所蔵)
有馬頼咸所用の「練革黒漆塗白糸威五枚胴具足」(久留米市教育委員会所蔵)
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有馬頼永所用の「鉄錆地紺糸威五枚胴具足」(有馬家所蔵)
有馬頼永所用の「鉄錆地紺糸威五枚胴具足」(有馬家所蔵)
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室町時代に製作されたとみられる「太刀 信房」(有馬家所蔵)
室町時代に製作されたとみられる「太刀 信房」(有馬家所蔵)
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 久留米藩を治めた有馬家ゆかりの武具や装飾品を紹介する企画展「大名有馬家の武具甲冑(かつちゅう)」が久留米市篠山町の有馬記念館で開かれている。藩主所用の甲冑や有馬家に伝わる刀剣類など26点を展示。8月27日まで。

 藩主の甲冑は、名君と言われた10代頼永(よりとお)の「鉄錆地紺糸威(てつさびじこんいとおどし)五枚胴具足」、最後の藩主となった11代頼咸(よりしげ)の「練革黒漆塗白糸威(ねりかわくろうるしぬりしらいとおどし)五枚胴具足」の2点。歴代藩主の甲冑の特長として、2点ともかぶとの前面に「獅噛(しがみ)」と呼ばれる2本の大きな角がある。実戦用ではなく、主に儀礼的な場面で着用されたとみられる。

 刀剣類は、短刀ややり、なぎなたなど。室町時代の製作とみられる「太刀 信房」は、太刀を納める専用の「拵(こしらえ)」が江戸後期に作られ、拵に施された装飾の豪華さから、有馬家で大切に受け継がれてきたことがうかがえる。戦場で大将の居場所を示す「馬印」は、鶏の白い羽根を団子状にしたもので、長い柄の先に付けて用いられたとみられる。

 騎馬武者の行列を描いた「五拾騎一備押前行列之図」は、全長40メートルを超える大作。有馬家の家紋が入った陣笠をかぶった足軽が多数登場している。

 有馬家は、徳川家の菩提寺、増上寺の防火・消火を任された「大名火消し」として知られ、藩主をはじめ、華麗な火事装束をまとった火消し行列の絵巻も展示されている。

 企画展を担当する市文化財保護課の学芸員、佐藤響子さん(36)は「武具、甲冑といっても美術工芸品としての要素が強いものが多い。藩主の甲冑にはそれぞれの好みが反映されており、どういう人物だったのか想像する手がかりになる」としている。

 一般200円、高校生以下無料。火曜休館。

=2018/05/21付 西日本新聞朝刊=

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