昭和初期の酒蔵の絵、うきは市吉井町でも確認 同じ画家の作品か [福岡県]

「松田本店」を描いた絵画の複製
「松田本店」を描いた絵画の複製
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松田守正さん
松田守正さん
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 昭和の初めごろとみられる旧吉井町(現うきは市吉井町)の酒蔵を描いた絵画の複製が見つかった。絵画を確認した久留米市文化財保護課によると、5月15日付本紙筑後版で紹介した同市城島町の酒蔵の絵と構図や筆致が似ており、同じ画家が描いたとみられるという。

 見つかった複製は縦24センチ、横37センチ。右下に「銘酒萬力 醸造元松田本店」と記されている。うきは市文化財保護係によると、吉井町は米どころで大正期に6軒の酒蔵が連ねたとの記録が残る。松田本店は明治期の1883年に創業し、昭和40年代に廃業したとみられる。

 保管していたのは、松田本店3代目の松田正明さん(第2次大戦で戦死)の長男松田守正さん(75)=久留米市西町。原画は残っていないが、松田さんによると、酒蔵は通称「白壁通り」そばの国道210号沿いに構え、今も建物の一部が残る。

 絵には大分県日田市と久留米市を結んだ筑後軌道(1929年廃止)の路面電車、画面奥に耳納連山と28年に久留米-筑後吉井が開通した久大線の列車が見える。松田さんによると建物は白壁土蔵造りで、敷地は当時3千坪ほど。井戸水をくむポンプや噴水も描かれている。

 松田さんは「杜氏(とうじ)やお手伝いさんを含め総勢30人ぐらいが寝泊まりした。子どものころの思い出が詰まった絵画です」と話す。久留米市文化財保護課の白木守課長補佐は「城島の絵と良く似ており、画家が酒蔵を回っていたのかもしれない」と語った。

=2018/06/05付 西日本新聞朝刊=

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