筑後川の「島」県境が分断 大川市・大野島と佐賀市・川副町大詫間 2地区で交流スタート [福岡県]

グラウンドゴルフ大会に出場した大詫間と大野島の住人たち
グラウンドゴルフ大会に出場した大詫間と大野島の住人たち
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筑後川沿いのコートで和気あいあいとプレー
筑後川沿いのコートで和気あいあいとプレー
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 同じ一つの島に住みながら県境で分かれ、住民の交流がほとんどなかった福岡県大川市大野島地区と佐賀市川副町大詫間地区との間で、有明海沿岸道路の整備を機に一体で地域振興を目指す機運が生まれている。3日、県境を挟んだ筑後川総合運動公園で初の親睦グラウンドゴルフ大会を開き、約200人が交流した。

 大野島・大詫間は筑後川最下流にある島で、二つの三角州が合わさり一つの島となった。上流の大野島は柳川藩の住人が、下流の大詫間は肥前(佐賀)の住人が開拓。干拓事業で一つの島となったことで国境の問題がたびたび起こった。

 大川市発行の「おおかわの歴史」によると、江戸時代の正保年間(1644~48)、双方の代表が話し合い、神社の御幣を柴に結んで筑後川に流し、柴が流れる水路に沿って国境とすることを申し合わせたという。明治になって国境はそのまま県境となり、両地区の住民はほとんど交流がないまま現在に至った。

 現在、大野島地区では有明海沿岸道路と大野島インターチェンジ(IC)の建設が進んでおり、2020年度の開通を予定。昨年10月、大詫間の住民から「大野島ICから大詫間に直通する道路がほしい」との声が上がり、大野島側に協力を要請した。今年3月に大野島校区長会と大詫間自治会長会の連名で道路建設嘆願書を大川市や佐賀市などに提出した。

 大詫間自治会長会の古賀種文会長によると、大野島の新田大橋から大詫間に通じる県道は集落内を通るため狭くて蛇行しており、通常の交通も困難だという。「災害時の緊急避難にも使える広い道路が必要」と訴える。大野島の古賀明区長会長も「島が一つとなって発展するために、協力して実現を目指したい」と意気込む。親睦の大会を皮切りに、さまざまな年代で交流を進めるという。

=2018/06/08付 西日本新聞朝刊=

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