20歳キャンペーンレディの古里愛 「今やらないと後悔」会社に辞表、憧れの“水の精”に [福岡県]

憧れだった「水の精」。笑顔の柳瀬百花さん
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グランプリを受賞した「青春レシピコンテスト」の審査員と記念撮影
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 「柳川愛」が止まらない。柳瀬百花(ももか)さん(20)=柳川市=は3人の観光柳川キャンペーンレディ「水の精」の一人だ。「高校を卒業して東京で働いたけど、やっぱりこの街が一番。柳川に住まないなんてもったいない」。とびっきりの笑顔を見せる。

 同市の杉森高卒。食物科で「食のスペシャリスト」を目指した。バレーボール部と調理部に所属し、生徒会長も務めた。

 2年時には、県産農産物を使った料理を中高生が考案する「青春レシピコンテスト」(JA全農ふくれん主催)でグランプリを受賞。「太陽のように輝く私の青春」をイメージした「博多野菜のミルフィーユ ボロネーゼ仕立て」は、特別審査員の有名ホテル総料理長から「将来うちで修業を」と誘われるほどだった。

 だが、就職先に選んだのは東京の観光バス会社。人前で話すことも、料理と同じぐらい好きだった。スカイツリー、東京タワー、日光東照宮…。バスガイドとして関東一円を案内した。客から出身地を尋ねられると、待ってましたとばかりに川下りやウナギ、北原白秋を紹介。「次のご旅行はぜひ、柳川に」とアピールするのが常だった。

 初めての1人暮らしは女性ばかりの寮生活。心身ともに鍛えられたが、楽しく充実した毎日。そんな時、ふと考えた。「やりたいことは何だろう」。真っ先に思いついたのが、子どものころから憧れていた「水の精」。柳川を離れて気付いた柳川の良さを、多くの人に伝えられる仕事だ。

 「今やらないと後悔する」。決めたら行動は早い。2018年度の水の精の募集もまだなのに、会社に辞表を出し、古里で職を見つけた。時間があれば柳川の街を歩き、新たな魅力を探った。採用面接では、用意していた自己アピールが緊張で飛んでしまい、柳川への愛情をしゃべり続けた。白秋作詞の「待ちぼうけ」を歌ったことだけ、辛うじて覚えている。

 水の精の任期は最長で2年。「水の精でなくなって、寂しくて泣いている自分が想像できる」。だからこそ「一瞬、一瞬、一期一会を大切にしたい」と思う。

 近ごろ柳川の「インスタ映え」スポット探しを始めた。現在のイチ押しは、日吉神社近くの「水上売店 一期一会」のソフトクリームと、「83coffee」のさげもんラテ。「若者の柳川ファン拡大につなげたいです」

=2018/06/17付 西日本新聞朝刊=

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