学生参加復興へ田植え 九州北部豪雨被災の八女市星野村 百選の棚田「息長く支援」 [福岡県]

棚田で田植えに汗を流す学生ボランティア
棚田で田植えに汗を流す学生ボランティア
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 2012年7月の九州北部豪雨で被災した八女市星野村の「広内・上原地区の棚田」で24日、長崎県立大(同県佐世保市)を中心とする学生ボランティアも参加しての田植えがあった。計425枚の田のうち、15年に3枚で再開し、4年目の今年は6枚まで広がった。災害当時を知る学生は既に卒業したものの、取り組みは代々受け継がれ、息の長い復興支援を続けている。

 県立大の学生らでつくるNPO法人「イビューサ」長崎佐世保クラブのメンバー35人が手作業で苗を植え、石積みに生えた雑草を除草。地元住民らとともに泥まみれになって作業を進めた。「新しい田に水が入るなど、どんどん変わっていくのが目に見えてうれしい」。4代目リーダーで同大3年の奈須愛さん(21)は目を輝かせる。

 「日本の棚田百選」にも選ばれている同棚田は、豪雨で砂利が堆積し、水路が壊れるなどの被害を受けた。学生は豪雨後にできた地元のNPO法人「がんばりよるよ星野村」とともに活動。現在も年4、5回、村を訪れて棚田の復旧、維持に汗を流している。

 「学生たちがいなければ、たぶんこの棚田は無くなっていたかもしれない」。同法人の山口聖一理事長は感謝する。被災住民は自らの生活再建で手いっぱい。だからこそ「学生たちは復興のものすごい力になった」と強調する。

 「イビューサ」は、現地での活動の前に勉強会を開き、村でボランティアをすることになった経緯や意義を先輩から後輩に伝えている。棚田が完全復活するまでにまだ道半ば。「5代目、6代目と活動が続いていけば」と奈須さん。学生と被災地との間で生まれたつながりは、災害復興の支えとなっている。

=2018/06/25付 西日本新聞朝刊=

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