筑後の明治維新伝える 立花家「錦の御旗」公開 柳川古文書館で企画展 [福岡県]

立花鑑寛が拝領した「錦の御旗」
立花鑑寛が拝領した「錦の御旗」
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立花鑑寛に宛てた松平春嶽の書状
立花鑑寛に宛てた松平春嶽の書状
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戊辰戦争に従軍した久留米藩士の絵はがき写真(久留米市教育委員会所蔵)
戊辰戦争に従軍した久留米藩士の絵はがき写真(久留米市教育委員会所蔵)
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上野戦争で活躍した久留米藩士を描いた錦絵(久留米市教育委員会所蔵)
上野戦争で活躍した久留米藩士を描いた錦絵(久留米市教育委員会所蔵)
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久留米藩士が所有していたピストル(久留米市教育委員会所蔵)
久留米藩士が所有していたピストル(久留米市教育委員会所蔵)
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 柳川市隅町の柳川古文書館で3日、明治維新150年に合わせた企画展「柳河の明治維新」が始まった。柳川藩最後の藩主、立花鑑寛(あきとも)が朝廷から拝領した「錦の御旗」など85点の資料を展示。柳川藩が幕末にどう行動したかが分かる展示内容となっている。

 鑑寛は幕府政事総裁職の福井藩主、松平春嶽の実姉を正室に迎えており、じっこんの間柄だった。展示では、京都滞在中の春嶽が京都守護の任を受けていた鑑寛に「ゆっくりと話をしたい。ぜひ来てほしい」などと記した直筆の書状を並べ、両者が政治的立場を同じくしていたことを紹介する。

 公武合体と挙国一致を目指し、幕府寄りの立場だった柳川藩だが、幕府勢力が大敗した鳥羽・伏見の戦い(1868年)の後に、新政府軍に参加。京都御所で錦旗(錦の御旗)を拝領し、戊辰戦争では東北各地を転戦し、東京の治安維持も担った。錦旗は横67センチ、縦360センチ。立花家史料館(柳川市新外町)の所蔵で約30年ぶりの一般公開となった。

 鑑寛が戊辰戦争時に着用したとみられるボタン留めの陣羽織や、柳川藩の戦いぶりを描いた「戊辰戦争図」、柳川藩の町奉行などを務めた由布家に伝わる勝海舟の書なども目を引く。

 古文書館学芸員の江島香さん(53)は「混沌(こんとん)とした政治状況の中、柳川藩が進むべき道を探った過程を知ってもらいたい」と話している。

 12月2日まで。入館無料、古文書館=0944(72)1037。

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久留米藩士の活躍映す44点 久留米・有馬記念館

 久留米市篠山町の有馬記念館で、企画展「久留米藩の幕末維新 大名有馬家臣団3」が開かれている。幕末維新当時の写真や文書など44点の資料を展示。幕末の久留米藩や戊辰戦争に従軍した藩士の姿を伝える内容となっている。

 薩長土肥の雄藩と比べて久留米藩は脚光を浴びる機会は少ないが、長州藩士らと尊皇攘夷(じょうい)運動を展開した真木和泉をはじめ、多くの人材を輩出した。戊辰戦争では新政府軍に加わり、東北各地や箱館の五稜郭で旧幕府軍と戦った。

 企画展は「幕末維新の志士たち」「久留米藩の戊辰戦争」の二つのテーマで構成。真木和泉のほか藩政改革を主導して全国有数の海軍を創設した今井栄らを紹介。戊辰戦争に従軍した藩士の絵はがき写真や日記、ピストルなども並ぶ。

 藩士が付けた肩章には藩主有馬家の家紋や部隊長の名前が記され、新政府軍の中で他藩の藩士と区別する工夫がなされていたという。久留米藩は最後の藩主有馬頼咸(よりしげ)の正室が徳川家の養女だった関係で新政府軍への参加は遅く、旧幕府軍が江戸開城後、上野・寛永寺に立てこもった上野戦争から参戦した。

 市文化財保護課の穴井綾香さん(41)は「幕末は肖像画だけでなく写真が残っており、藩士の姿がよく分かるのが見どころの一つ」と話す。

 来年1月7日まで。入館料200円、高校生以下無料。火曜休館。有馬記念館=0942(39)8485。

=2018/10/04付 西日本新聞朝刊=

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