懐かしい和菓子一堂に 11月3、4日、筑後市で博覧会 「あん」上映、ふなやき作りも [福岡県]

菓子を食べながら「和菓子博で地域に根差した味を楽しんで」と語る安西さん(左)と近藤さん
菓子を食べながら「和菓子博で地域に根差した味を楽しんで」と語る安西さん(左)と近藤さん
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 筑後市の九州芸文館が11月3、4日に初開催する「筑後七国和菓子博」では、筑後南部の和菓子店約10店が自慢の菓子を展示販売するほか、小さなどら焼き店を舞台にした映画「あん」の上映会などがある。和菓子博を企画した芸文館の交流事業担当の安西司さん(51)と、和菓子店の分布を調べた県職員の近藤裕隆さん(50)の「甘党」2人に、企画の狙いを聞いた。

 -なぜ筑後で和菓子なんでしょうか。

 安西「単純に筑後南部にはおいしい和菓子店が多いが、なぜなんだろうか一つ調べてみようと思ったのが出発点です」

 近藤「海外からもたらされた砂糖を長崎から京・大坂・江戸に運んだシュガーロードは、長崎と小倉を結んだ長崎街道を意味しますが、街道を伝わったのは砂糖や菓子に関する情報で、実際の砂糖は当時の物流を担った有明海やそれに注ぐ筑後川、矢部川などの水路で運ばれていたはずです。昨年9月から1月にかけて筑後南部にある和菓子店73店の分布状況などを調べたところ、特徴があることが分かりました」

 「店は水路の中継点となる街道筋や城下に集中しており、一方で農村地帯にはほとんどありませんでした。“水上のシュガーロード”の存在を裏付けるようにも思えました。また筑後の菓子は『かすてら饅頭(まんじゅう)』などの小麦を使ったものが大半。小麦は筑後の特産物です」

 -和菓子店と地域の関わりは。

 安西「多くの店は家族経営で、地元で消費されるだけの少量生産。地域外の人は食べる機会に乏しい。和菓子博を機に、ぜひ昔ながらの和菓子に興味を持ってもらいたいですね」

 近藤「住民のソウルフードであり、おらが村自慢の品を今後の筑後観光に役立てたいと考えています」

 -和菓子博ではどんなイベントがありますか。

 安西「小麦粉を薄く焼いて黒糖を包んだ『ふなやき』作りを教える体験講座(千円)や、伝統工芸の『大川組子』を使った茶室での茶会(無料)などを用意しました」

 近藤「樹木希林さん最後の主演映画『あん』の上映会では、出演した永瀬正敏さんのトークショーもあります。甘党だけでなく、映画好きな人もぜひ会場に足を運んでもらいたいですね」

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 問い合わせは九州芸文館=0942(52)6435。

=2018/10/24付 西日本新聞朝刊=

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