「救急車 適正利用を」 17年の出動過去最多、半数近く軽傷者 久留米広域消防本部が呼び掛け [福岡県]

久留米広域消防本部の救急車。出動回数が増え、現場到着までの時間は長くなる傾向にある
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 久留米広域消防本部はインフルエンザの流行などで119番通報が増える年末年始を控え、救急車の適正利用を呼び掛けている。2017年の出動件数は過去最多となっており、緊急性のない通報が増えれば、救える命が救えなくなる恐れもある。

 同本部管内の久留米、小郡、うきは、大刀洗、大木の3市2町の出動件数は増加傾向にあり、17年は初めて1万9千件を超えた。28分に1度のペースで出動した計算になる。出動増加に伴い、通報から現場到着までの平均時間は13年の7・7分から17年は8・1分に伸びた。搬送人数も過去最多の1万7903人に上り、うち8446人(約47%)は入院の必要がない軽傷者だった。

 同本部によると、交通手段がなく救急車をタクシー代わりに使ったり、指先を少し切った程度で呼んだりと、緊急性がない119番は少なくない。だが通報段階ではけがの程度や病気の症状が詳しく分からないため、明らかに緊急性がないと判断できる場合を除いて出動しているという。

 救急搬送の場合は病院で優先的に治療や診察が受けられると思い、救急車を要請する人も多い。しかし軽傷の場合は原則的に一般外来と同じ扱いになる。夜間や休日に受診できる病院が分からず、119番するケースも後を絶たない。日祝日の在宅医や当番医は、自治体の広報誌や同本部のホームページで確認できる。

 119番するかどうか迷った場合は「♯7119」(救急医療電話相談)にかける方法もある。救急車の必要性や最寄りの医療機関について、看護師が24時間体制で相談に応じる。

 久留米市をはじめ同本部管内は医療機関が多く、救急車が通報を受けてから病院に搬送するまでの所要時間は全国最短レベルにあるという。同本部救急防災課は「現在の恵まれた環境を維持し、一人でも多くの命を救うため適正利用をお願いしたい」としている。

=2018/12/15付 西日本新聞朝刊=

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