野見山朱鳥の「多才」紹介 生誕100年で記念展 直方市 [福岡県]

油彩画など約145点が展示されている野見山朱鳥展
油彩画など約145点が展示されている野見山朱鳥展
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「幻想」(1965年、油彩)
「幻想」(1965年、油彩)
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 戦後の俳壇にさっそうと登場し、大きな足跡を残した直方市出身の俳人、野見山朱鳥(あすか)(1917~70)の生誕100年を記念した展覧会が同市殿町の直方谷尾美術館で開かれている。俳句のほか、油彩や墨彩画、版画などにも才能を発揮した朱鳥の多彩で豊かな芸術世界を約145点の展示品で紹介している。5月7日まで。

 朱鳥は旧制鞍手中(現鞍手高)を卒業。上京して絵画研究所に入るが、病気のため帰郷した。俳人の高浜虚子に師事し終戦直後の46年には俳誌「ホトトギス」の巻頭句に選ばれた。その後、俳誌「菜殻火(ながらび)」を主宰。朱鳥の没後、同誌は妻のひふみさん(92)が受け継ぎ2015年4月号まで続いた。

 会場には、朱鳥の句集6冊のほか、自ら企画・編集した炭鉱俳句集「燃ゆる石」、彼の巻頭句を掲載した「ホトトギス」などが並ぶ。ひふみさんがモデルの女性像や抽象的な「夜の歌」シリーズの油彩画、風景や中国の京劇を描いた墨彩画、自らの句を版画で描いた作品も展示している。

 晩年の朱鳥が最も敬愛していたという画家坂本繁二郎の水彩画、交流があった版画家棟方志功の墨彩画、大量に残された日記の一部なども出品されている。

 ひふみさんは「朱鳥は俳句を一生懸命勉強したが、俳句よりも絵が描きたかったのでは。明るい人で、その性格は絵に出ている」と話している。

 入館料は一般100円、高大生50円、中学生以下無料。

=2017/04/22付 西日本新聞朝刊=

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