カンバスは校内の壁 美術部員、温かみある絵自由に 嘉麻市・稲築東中 [福岡県]

稲築東中の生徒用昇降口の壁には花やチョウの絵
稲築東中の生徒用昇降口の壁には花やチョウの絵
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放課後、校舎の渡り廊下の壁面に絵を描く稲築東中の美術部員たち
放課後、校舎の渡り廊下の壁面に絵を描く稲築東中の美術部員たち
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 嘉麻市平の稲築東中の美術部員たち11人が部活動の一環で、校舎内の廊下や階段などの壁に直接、花や人物の絵を描く活動に取り組んでいる。「校内壁画」を発案した同部顧問の福島節子教諭(60)は「コンクリートの壁を温かみのあるものにしたいと始めた。理解して応援してくれる学校や先生たちに感謝している」と話している。

 同校の生徒用昇降口の壁一面(縦3メートル、横6メートル)には、青を背景にして花やチョウの絵が生き生きと描かれていた。校内の廊下や階段の壁など10カ所ほどにヨーロッパの明るい街並みや花々、愛らしいキャラクターたちが表現されていた。 校内壁画は、福島教諭が同校に着任して美術部の顧問に就いた5年前に始まった。校内の壁が色調に乏しく、塗装が部分的にはがれた様子を見て学校側に提案。部員たちが壁にマス目を引いて鉛筆で下絵を描き、その上から絵の具を塗る。描き直しがきかないだけに細い筆で細部も慎重に描く。部員たちは今年に入って渡り廊下で自作のアニメキャラクターを描いており、3月上旬には完成予定だ。

 福島教諭は3月末に定年退職を迎える。取り組みが新年度以降も続けられるかどうかは分からないが、「アピールが下手な美術部の印象も変えたかった。放課後に壁に描くのが日常風景になり、他の先生から『がんばってるな』と声を掛けられるのが生徒の自信にもなっている」と福島教諭。

 部長の2年生、小波莉綺(りき)さん(14)は「廊下や階段の絵は、毎日みんなに見てもらえるうれしさがある」といい、「福島先生が自由にやらせてくれる。このまま続けられるといい」と話した。

=2018/03/01付 西日本新聞朝刊=

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