「信用に傷」「活性化の妨げ」 後藤寺商店街組合の不正受給疑惑 組合員や市民憤りと落胆 [福岡県]

田川市の後藤寺商店街では、振興組合の組合員や買い物客から落胆や憤りが聞かれた
田川市の後藤寺商店街では、振興組合の組合員や買い物客から落胆や憤りが聞かれた
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 「信用を傷つけられた」「地域活性化の妨げ」-。田川市民プールの運営を巡り、後藤寺商店街振興組合(同市本町)が市指定管理業務委託料を不正受給した疑いがあることが、第三者委員会の報告書で明らかになった。春の恒例イベント「ごとうじひなめぐり」の真っただ中の同商店街では1日、組合員や買い物客から驚きや落胆、真相究明を求める声が聞かれた。

 後藤寺商店街の組合員で化粧品店を営む菅野重信さん(80)は「商店街はどこも厳しい状況だが、皆、看板を守るために歯を食いしばっている。商店街の名誉と信用を傷つけられた」と憤る。別の組合員の男性(69)は「疑惑を聞いて驚いている。横領や詐取が事実だとすれば、刑事責任が問われてもおかしくない」と語気を強めた。

 商店を営む女性(70)は「振興組合の役割は商店街の活性化のはずなのに、イベントに水を差された。役員も知らなかったで済まされる話ではない」と肩を落とす。

 商店街に買い物に訪れた同市奈良の松本光義さん(68)は「公金が不正に使用されていたならば、市も真相解明に努める責任があるのでは」と話した。

 二場公人市長は「市も内部で調査して事実関係を把握した上で対応を判断したい」と話している。

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■疑惑3人の理事解任提案へ 組合理事長は辞任表明

 後藤寺商店街振興組合の中寺利和理事長は2月28日、記者会見し、16日の理事会で自らの辞任を表明し、不正に関与したとされる副理事長3人の理事解任案を提案することを明らかにした。

 中寺理事長は、第三者委から報告された調査内容を踏まえ、「プール事業は3人を信用して任せていた。だまされていたのは残念だが、一方でトップとしての責任を感じている」と語った。

 会見に先立ち、非公開で行われた全組合員対象の説明会では、副理事長3人のうち出席した2人が「本当に申し訳ないことをした」と謝罪したという。

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■市監査委員も疑問視 プール利用者数や収入大幅増

 市民プール運営については、第三者委の報告書とは別に、市監査委員も2月にまとめた本年度の市行政監査結果報告書の中で、指定管理者が後藤寺商店街振興組合から市体育協会に代わった本年度から利用者数や利用料収入が急増していることを指摘。昨年度以前の申告や指定管理料の設定などの施設所管課による検証を求めている。

 市監査委員の報告書によると、本年度のプール利用者数は8万5651人(昨年度5万7126人)、入場料収入は約3302万円(同約2166万円)、ロッカー使用料は約232万円(同約67万円)といずれも大幅に増加。一方、修繕料は約254万円(同約862万円)と約7割減となっている。

 これらの結果から「一般的に『人が変わる』『目が変わる』時期に往々にして不適切な面が露呈しがち」として、指定管理者の交代期に極めて大きな変動がある点を疑問視している。

=2018/03/02付 西日本新聞朝刊=

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