嘉麻の創作神楽、稽古に熱 結成4年目の「弥栄神楽座」 13日公演 [福岡県]

本番に向けて演奏や舞いを稽古する「弥栄神楽座」のメンバー。「恵比須」の演者の衣装は着物の帯を使っている
本番に向けて演奏や舞いを稽古する「弥栄神楽座」のメンバー。「恵比須」の演者の衣装は着物の帯を使っている
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 嘉麻市を拠点とする創作神楽グループ「弥栄(いやさか)神楽座」が13日午後6時から、同市上山田の射手引(いでびき)神社で奉納公演を行う。「地元に神楽がなく、長く親しまれるものをつくろう」と同神社の神職、桑野隆夫さん(42)らを中心に立ち上げ、4年目。地元住民ら約50人の演者や裏方による稽古が熱を帯びている。

 9日午後7時、上山田の総合施設。鼓笛の演奏や舞いの稽古が始まった。今回の公演では、新作を含む14演目を披露する。

 「恵比須(えびす)」の稽古では、着物の帯を活用した衣装に面をかぶった山田中2年の川原爽太郎さん(13)=同市上山田=が釣りざおを垂らし、魚を釣り上げる動きを繰り返した。2015年の初回公演を見てメンバーに加わり、2回目から参加している。「みんな温かくて優しい。柔道部を辞め、神楽に打ち込んでます」

 神楽座は14年10月に発足した。メンバーは小学生から50代までの会社員や大学生、舞台衣装デザイナー、ダンサーなど。神職の桑野さんが知り合いなどに声を掛け、曲は北九州市のピアニスト、衣装は太宰府市のデザイナー、面は東京の造形作家、頭飾りなどの小道具は九州産業大の学生などと、地元以外からも参加している。地元の児童は舞手や楽の演奏に加わり、昨年は地元の上山田小に伝わる相撲体操も取り入れた。

 東京在住の現代舞踊家、菅原さちゑさんは振り付け仲間に誘われ2回目から参加。4月末から嘉麻市内に滞在し、「みんな、踊ることそのものが楽しそう。逆に教えられる。稽古が終わったら飲みに行ったり、そば打ちを教わりに出かけたり。東京にはない一体感が好き」と笑う。

 今では年5件近い催しなどにも招かれ、昨年12月には地域づくり団体で構成する県協議会の「ふくおか地域づくり活動賞」で準グランプリにも選ばれた。桑野さんは「海外で神楽を披露するのが夢の一つ。地元だけでなく、いろんなアーティストに加わってもらい、愛される郷土芸能にしたい」と話す。

 公演は見学無料。

=2018/05/11付 西日本新聞朝刊=

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