亡き妻に捧げる写真 “真実の愛伝説”のグリーンフラッシュ現象 77歳、20年かけ200万枚撮影し初成功 [福岡県]

田中操さんが芦屋町で捉えたグリーンフラッシュ(点線内)
田中操さんが芦屋町で捉えたグリーンフラッシュ(点線内)
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撮影した喜びを語る田中操さん
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 太陽光が大気中で屈折し、緑や青色の光が見える「グリーンフラッシュ」現象を、香春町の写真愛好家、田中操さん(77)のカメラが芦屋町で捉えた。2013年12月に亡くなった妻邦子さんと約20年前から追い続け、最低でも200万枚は撮影した中で初めて成功した。「見た者は真実の愛にめぐり会える」とも言われる現象だ。「念願がかなったよ」。72歳で旅立った邦子さんに報告した。

 福岡管区気象台によると、グリーンフラッシュは(1)高水準で空気が澄んでいる(2)遠くまで見渡せる(3)風が強くない-などの条件を満たしていないと撮影が難しい現象。

 田中さんは5月10日午後7時すぎ、芦屋町の遠賀川河口付近で、沈んでいく太陽を撮影。水平線に接する直前から約2分間、毎秒2枚ずつ撮影し、後で確認すると緑色の光が映っていた。

 八女市の「星の文化館」によると、グリーンフラッシュは長くても2、3秒間しか発生しない。同館の担当者は、田中さんの写真を見た上で「福岡県の陸地で撮影に成功するのは珍しいのではないか」と話す。

 約20年前から、天気がいい日の早朝は行橋市に、夕方は芦屋町に通いシャッターチャンスを待った田中さん。いつも運転を担当した邦子さんは、亡くなる間際まで、胃の病を抱えた夫の通院に付き添うなど支えてきた。田中さんは「妻がいなければ今の自分はいない。真実の愛には、すでに巡り合っていたよ」と照れながら話す。邦子さんと過ごした香春町でグリーンフラッシュを目に焼きつけるのが次の目標だ。

=2018/06/13付 西日本新聞朝刊=

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