「炭鉱遺産が国の宝に」 筑豊炭田遺跡群が国史跡指定へ 3市の関係者喜ぶ 保存や活用の動きも活発に [福岡県]

直方市の救護練習所模擬坑道を説明する市石炭記念館の八尋孝司館長
直方市の救護練習所模擬坑道を説明する市石炭記念館の八尋孝司館長
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伊田竪坑ボイラー室跡(田川市教育委員会提供)
伊田竪坑ボイラー室跡(田川市教育委員会提供)
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目尾炭坑跡に残る八角形煙突(飯塚市教育委員会提供)
目尾炭坑跡に残る八角形煙突(飯塚市教育委員会提供)
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 国の文化審議会が15日指定を答申した史跡に、筑豊炭田遺跡群が選ばれ、行政や教育・文化関係者から喜びの声が上がった。日本の近代化を支えた炭鉱遺産の保存や活用、自治体間の連携の動きも出てきそうだ。

 炭鉱経営者たちが集った旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所と多くの練習生を受け入れた救護練習所の模擬坑道がある直方市。壬生隆明市長は「直方が筑豊炭田の中心地として、近代エネルギー政策の拠点だったことを示す重要な遺産」とコメント。史料の保全や公開も市の重要な責務、との姿勢を示した。

 同市の田岡洋一教育長は「社会教育の場でも多くの市民にPRしていく」、市教育委員会文化財担当の田村悟さん(52)は「(直方、田川、飯塚の)3市で協議しながら保存活用計画を立てていく」と語った。

 三井田川鉱業所伊田坑跡がある田川市では、同鉱業所で17年間勤務し、500を超える筑豊各地のぼた山を撮り続けてきた赤村の橋本正勝さん(91)が「『三井さん』が国史跡に認められ、炭鉱マンとしてうれしい」と喜んだ。

 二場公人市長は「市で初の国指定史跡。市の石炭の歴史が国の宝になることは意義深い」。田川広域観光協会の江藤英雄さん(64)も「田川地域全体の観光客増加につなげるツアーを計画するなど官民一体で盛り上げたい」という。

 飯塚市の目尾炭坑跡の指定に関連し、片峯誠市長は「大変喜ばしい。保存、管理について、筑豊炭田遺跡群として同時指定となる田川、直方市と連携しながら進めたい」とコメント。

 2015年度で市教委の発掘調査を終え、遺構は埋め戻されており、市教委文化課の八木健一郎さん(44)は「写真パネルなどで目尾炭坑を紹介する企画を考えたい」と話した。

=2018/06/16付 西日本新聞朝刊=

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