大雨想定「60年に1度」に 現行「40年」河川事務所が見直し 遠賀川水系整備計画 [福岡県]

昨年の西日本豪雨で増水した遠賀川(左手が直方市街地、国交省遠賀川河川事務所提供)
昨年の西日本豪雨で増水した遠賀川(左手が直方市街地、国交省遠賀川河川事務所提供)
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 昨年7月の西日本豪雨を受け、「遠賀川水系河川整備計画」の見直しを進める国土交通省遠賀川河川事務所(直方市)は、洪水に対応する目標設定として「60年に1度の大雨」を想定し治水を図る方針を決めた。2007年策定の現行計画では「40年に1度」を想定している。

 同事務所によると、現行計画の策定以降、09年や10、11、17年と観測史上最高レベルの出水が頻発し、西日本豪雨では雨量や流量、水位いずれも観測史上最大となって計画規模を超えた。

 今月10日に開いた「遠賀川学識者懇談会」(委員長・秋山壽一郎九州工大名誉教授)の第2回会合で、同事務所は気候変動に伴う温暖化予測を踏まえ、「今後極端な降水がより強く、より頻繁となる可能性が非常に高い。人口や資産が集中する中流域の直方市などの水害リスクが高まる」などとの見通しを示した。

 河川工学などの専門家が集う懇談会メンバーは「局所的には(想定より)最大流量が増大する可能性もある」「複数の降雨パターンの検討が必要」などと指摘。九州内の計画規模は「90年に1度」を想定した大淀川(宮崎県)が最大で、同事務所は「流域内全てで60年に1度、中流域ではそれ以上を想定して安全を確保したい」としている。

 新たな計画策定に向け、同事務所は3月までに原案をまとめた上で19年度に学識者の意見を聞いて原案を公表。さらに流域住民の意見を取り入れるなどして同年度内に成案をまとめるスケジュールを描いている。

=2019/01/17付 西日本新聞朝刊=

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