宮若の米が国際大会で金賞 生産者の平尾さん喜び 官民一体で底上げ [福岡県]

金賞を受賞した平尾孝市さんの「実りつくし」
金賞を受賞した平尾孝市さんの「実りつくし」
写真を見る

 米のブランド化を目指している宮若市で、行政や生産者が一体となった取り組みが少しずつ実を結んでいる。昨年11月に岐阜県で開かれた米・食味分析鑑定コンクール国際大会で、同市沼口の農家、平尾孝市さん(55)が出品した「実りつくし」が「都道府県代表お米選手権部門」で金賞を受賞。九州大会では市内の農家4人が高評価を受けた。2016年から市独自で始めた米コンクールや勉強会は研さんの場になっており、関係者は「受賞によって九州、宮若にもおいしい米があると知ってもらえる。農家の所得向上につながる」と期待する。

 昨年で20回目の同国際大会には、全国から過去最多の約5700点、宮若市内からは4人が計8点を出品した。玄米の整粒度や食味値などの測定、専門家の実食による評価で計3回審査を実施。平尾さんは「総合部門」(上位45人)に次ぐ「都道府県代表お米選手権部門」で金賞に選ばれた。

 平尾さんは旧宮田町(現宮若市)職員時代に父の手伝いをしながら稲作を学び、00年に町役場を退職して米の専業農家になった。現在、12ヘクタールで作付けしている。コンクールには4回目から毎年出品し、今回初めて金賞を獲得。出品した実りつくしは県農林業総合試験場が近年開発した新品種で、「地元の米で賞を取りたかった。減農薬、減化学肥料で作っており、評価されてうれしい」と喜ぶ。

 朝夕の適度な冷え込みや、犬鳴川水系の清らかな水で、米の栽培に適しているとされる宮若市。歴代福岡藩主に米を献上してきた土地でもあり、市やJAなどは16年から生産者を対象に「宮若うまい米コンクール」を開いている。実行委員会はコンクールとは別に年2回、専門家を招き勉強会も開催。参加者は使用する肥料や育て方に関する事例発表を通して、よりよい栽培方法について情報交換をしているという。

 市農政課の竹田和彦課長は「産地のブランド化には生産量の確保が必要で、個人一人がいいだけではできない。地域の生産者が一体でレベルが上がることが大事。国際大会の受賞で注目も集まり、認知度が高まることで市のPRにもなる」と話した。

=2019/02/19付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]