北九州舞台に刑事小説 15年出版、好評「次作、街の魅力もっと」 八幡西区の松尾さん執筆 [福岡県]

著書を手に「小説で地元の魅力を伝えたい」と語る松尾さん
著書を手に「小説で地元の魅力を伝えたい」と語る松尾さん
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 地元・北九州を舞台にした刑事小説を執筆する作家がいる。八幡西区のSatoru DENKA Matsuo=本名・松尾智=さん(37)だ。2年前、学生時代から構想を練っていた小説「熱血刑事トモ」(文芸社)を初めて出版した。普段は玩具などの卸販売業を営んでいる松尾さん。「物語を通して北九州の街の魅力を伝えたい」と次作に向け、ペンを握る日々だ。

 「今度こそパクッちゃるけ!!」。文庫本の帯には目立つ北九州弁のキャッチコピー。2015年6月に出版した作品は、小倉北区にある「城内警察署」が舞台で、刑事1課に勤める主人公の警部補・小笠原智幸(通称トモ)が、事件解決や恋愛に奮闘する物語だ。銃撃戦や追跡劇など迫力のあるシーンも多い。

 幼いころから空想や物語を書くことが好きだった松尾さん。小学生の時には、大好きな刑事ドラマをまねて事件仕立ての絵本を書いていたという。福岡教育大大学院に在籍していた20代前半の頃に本格的に小説の執筆を始め、少しずつ書きためていた。

 「いつか発表したい」と思い続けた松尾さんに12年秋、転機が訪れる。インターネットで東京の出版社「文芸社」の“原稿募集”の文字が目に入った。「せっかくだから挑戦してみよう」。仕事の傍ら、1カ月半ほどかけて加筆し応募したところ、年末に同社から「共同出版」の誘いがあったという。その後も時代考証など2年半の推敲(すいこう)期間を経て出版した。

 文中には、小倉北区の繁華街の地名や小倉城、常盤橋(同区)などの名所も登場。警察知識はインターネットで補強し、実際にはない役職を設けるなどオリジナル要素も加えた。

 108ページの分量と軽快なタッチの文章が好評で、地元の出版社からは「次回作はうちから出して」との誘いもあり、人気もじわじわと広がっているという。

 「想像以上の反響。次作では地元の祭りや郷土料理など北九州の魅力をもっと盛り込みたい」と松尾さん。「主人公の熱血ぶりも加速させ、いつか地元ロケで映画やドラマ化できたら」と夢を膨らませている。

=2017/06/17付 西日本新聞朝刊=

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