3カ国の留学生が国別に衛星開発 九工大 今年中に宇宙に放出へ [福岡県]

完成した超小型人工衛星と、開発に携わった九州工業大の留学生たち
完成した超小型人工衛星と、開発に携わった九州工業大の留学生たち
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 九州工業大(北九州市戸畑区)は26日、宇宙工学を専攻するフィリピン、マレーシア、ブータンの留学生が、国別に3基の超小型人工衛星を開発したと発表した。今年中に宇宙に放出し、地上との交信や地表の写真撮影をする。同大は宇宙分野の「新興国」の技術向上を目的に、留学生の衛星開発を後押ししてきた。指導した趙孟佑(ちょうめんう)教授は「各国で自前の衛星開発に成功するのがゴールだ」と話している。

 人工衛星は3基とも同型。留学生と日本人学生計11人のチームで設計し、昨年12月から各国に分かれ製作した。縦横約10センチの立方体で、カメラや無線機を搭載する。4月ごろに宇宙航空研究開発機構(JAXA)に引き渡し、早くて6月ごろの打ち上げを見込む。ブータンは国として初の人工衛星になるという。

 九工大は各国の宇宙技術向上を支援する取り組み「BIRDSプロジェクト」を2015年に始めた。17年は第1弾としてガーナ、ナイジェリア、モンゴル、バングラデシュ、日本の学生が国別に超小型人工衛星を開発し同年7月、国際宇宙ステーション(ISS)から放出した。ナイジェリアを除く外国人留学生は帰国後、大学で研究者になったという。

 今回は同プロジェクトの第2弾。地上での通信環境が悪い山間部の河川で、水位計の数値を衛星経由で別の場所にある基地局に送ることなどを想定していて、災害の危険の早期発見につなげたい考えだ。

 26日は開発した衛星のお披露目もあり、フィリピン出身の九工大院修士2年、ジョベン・カストリコ・ジャビエルさん(26)は「衛星開発のプロセス全体を学べた。母国で私たち自身の衛星を開発できるように頑張りたい」と話した。

=2018/02/27付 西日本新聞朝刊=

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