千年超える山伏の祭り、19歳の学生が継承 苅田町で「等覚寺の松会」 [福岡県]

幣切りで今年の五穀豊穣を祈る祭りの施主の森祐一さん
幣切りで今年の五穀豊穣を祈る祭りの施主の森祐一さん
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 苅田町山口の等覚寺(とかくじ)地区に伝わる山伏の祭り「等覚寺の松会(まつえ)」(国指定重要無形民俗文化財)が15日、同地区の白山多賀神社であり、祭りを仕切る施主が高所に登るなどして今年の豊作を祈った。当初予定された施主の急死などを乗り越えての開催になった。

 かつて住んでいた山伏が代々継承し、五穀豊穣(ほうじょう)などを祈る行事で、千年以上の歴史があるとされる。等覚寺地区の高齢化が進んでいるため、祭りで使う綱を打つ作業をボランティアらが手伝った。

 一方、今年の施主だった同地区の中野晴彦さんが今年2月に54歳で死去。急きょ、地元にゆかりのある大学生、森祐一さん(19)=筑紫野市=に引き継がれた。関係者は中野さんの鎮魂の思いも祭りに込めた。

 祭りは、子どもたちが稲の苗を植える「田植え」の舞や、2人の山伏がまさかりを操る「鉞(まさかり)舞」などがあり、おはらいで使う幣(へい)を切り落とし、農作物の実りを願う「幣切り」がクライマックス。森さんが高さ約11メートルの柱に登り祈願文を読み上げた後、幣の竹串を日本刀で切り落として豊作などを祈願した。

=2018/04/16付 西日本新聞朝刊=

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