偽電話詐欺防止あの手この手 医療団体と協定締結 撃退する電話機PR 行橋署 [福岡県]

偽電話詐欺事件の防止に向けて協力する協定の締結式で署名する行橋署と医療団体の関係者=4月19日、行橋署
偽電話詐欺事件の防止に向けて協力する協定の締結式で署名する行橋署と医療団体の関係者=4月19日、行橋署
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 福岡県警行橋署(西田哲也署長)が、管内(行橋市、みやこ町、苅田町)で発生している偽電話詐欺事件の被害拡大の防止策に取り組んでいる。高齢者に特化して病院などの医療団体と協力する協定を締結したり、偽電話を撃退する電話機のPRをしたりと、まさに「あの手この手」を駆使している。

 同署によると、今年1~4月の県内の偽電話詐欺被害件数は137件で、被害総額は約1億8千万円に上る。同署管内では3件、750万円で、前年同期比で1件減っているが、被害額は150万円増加した。

 管内の事案は、いずれも被害者は60歳代。3~4月にかけて、警察官と金融庁を名乗る男2人が被害者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出した後、被害者が自宅を訪ねた者にカードを渡して、現金を引き出されていた。

 このほかにも偽電話詐欺と思われる未遂事案も発生している。

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 事件発生を受けて、同署は県内の警察署でも珍しい施策に着手した。

 高齢者が会う機会の多い病院などに着目。啓発と情報収集を目的に、4月に京都地方に拠点を置く医師会や薬剤師会など医療関係4団体と被害防止に向けて協力する協定を結んだ。

 さらに11日には、行橋市内の家電量販店の協力を得て、電話の相手に通話内容を録音する旨を通告する機能を持つ市販の固定電話の紹介コーナーを店内に設置。同署生活安全課の4人がチラシなどを配布しながら、買い物客に電話機の説明を行った。「買い替えるときには検討したい」との声が聞かれたという。

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 このような動きが少しずつ実を結びつつある。

 協定締結後、苅田町内でこれまでの事件と類似した偽電話詐欺の未遂案件を聞いた京都医師会が同署と町に通報。町がホームページに「ニセ電話詐欺速報」と題して、事件内容などを載せて注意喚起している。ほかにも同署は、事件の概要を書いた回覧板を市内各戸に回す施策にも取り組んでいる。同署は今後、4団体に啓発ビデオを配布することも検討中だ。

 同署生活安全課の石原竜起課長は「被害拡大の防止に向けて、対策を住民に浸透させたい」と話している。

=2018/05/15付 西日本新聞朝刊=

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