吉富町長「軽症でも救急車利用を」 「重症患者搬送に影響」の声 [福岡県]

 安易な救急車の利用抑制が課題となる中、吉富町の今冨寿一郎町長が「タクシーよりも救急車の方が便利がいい」として、軽症であっても救急車の積極的な利用を呼び掛けている。

 町民を対象にした17日の行政懇談会で、今冨町長は「ちょっと(体調が)悪かったり、けがをしたりしたら必ず(救急車を)呼んでください」と強調。「病院に行ったら、医者から『これぐらいで救急車を呼んだらダメですよ』と言われるが、それは医者だから分かること。素人には分からない。気兼ねなく利用を」と語った。21日の西日本新聞社の取材に対しても、同様の発言を繰り返した。

 総務省消防庁によると、昨年の救急車出動は8年連続で過去最多を更新。ここ20年で1・8倍に膨らんだ。高齢化により病気で運ばれる人が増えたとみられる。今後も増加が予想され、安易な利用抑制が課題だ。

 京築広域圏消防本部は、本署と3分署、1出張所に計6台の救急車を配備。近隣自治体の住民からは「救急車には限りがある。吉富町でむやみに利用されると、重症患者の搬送に時間がかかりかねない」と懸念の声が相次いでいる。

 消防本部などは、救急車を呼ぶか迷う場合、専門家に相談できる電話窓口「#7119」(24時間年中無休)などの活用を呼び掛けている。一方で「突然の激しい頭痛」「急な息切れ」など緊急度が高いと思われる場合は「迷わず119番通報してほしい」と話している。

=2018/05/22付 西日本新聞朝刊=

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