ホタル乱舞、よみがえった清流…その陰に、地元中学生の地道な活動 黒崎中エコ・ガーデニング部 [福岡県]

ホタルの幼虫を採取する部員たち
ホタルの幼虫を採取する部員たち
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水草の除去作業に黙々と取り組む部員も
水草の除去作業に黙々と取り組む部員も
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花壇の雑草を取り除く女子部員たち
花壇の雑草を取り除く女子部員たち
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 北九州市の副都心・八幡西区黒崎地区を流れる撥(ばち)川は、ボランティアグループの尽力もあってホタルが乱舞する清流となった。ホタルの飼育は、地元の黒崎中学校(同区西鳴水)の生徒も部活動で協力。飼育だけでなく、川の清掃や園芸作業にも汗を流す部員がいると聞き、足を運んだ。

■黙々と水草取り除く「ホタル班」

 部の名称は「エコ・ガーデニング部」。

 6月27日、学校を訪れると校舎の2階廊下にホタルの飼育槽があった。撥川の環境保全活動に取り組む団体「ラブリバー撥川ネットワーク」(江島勉会長)から贈られたもので、部の「ホタル班」の生徒たちが藻の生えた容器から小さなホタルの幼虫を採取し、飼育槽へと移していた。部長で3年の山田勘太郎さん(14)は「地道な作業が秋まで続きますが、みんなで育てていきたい。昨年は300匹くらい放流できました」と話す。

 校舎裏にはビオトープ(庭池)があり、茂った水草を部員の3年、樋田惟人さん(14)が黙々と網で取り除いていた。「全部、取ってやろうという気持ちでやっています」と樋田さん。ビオトープには同市ほたる館から江島会長を介して譲り受けたヘイケボタルの幼虫がすむ。

 樋田さんは学校のそばを流れる撥川の清掃にも取り組む。ペットボトルや傘を見つけて「汚いなあ。もっときれいにしてほしい」と願うそうだ。撥川では1年と2年の部員たちがホタルのえさになるカワニナを採取していた。

■野菜栽培、花壇の手入れも…自主的に伸び伸びと

 部活動は週2回の放課後2~3時間で部員は約40人。「上下関係は厳しくないし、みんなで明るくやっています。週2だから自分の自由な時間も持てます」と部長の山田さん。別の男女の部員は「当初、体育系の部に入ったが、つらくなってやめました。この部は楽しそうなので入りました」と笑顔で打ち明けた。

 活動は自主性に任せており、園芸に力を入れる部員たちもいる。3年の坂本泰将さん(14)は校内にある畑で野菜を栽培する。ジャガイモにナス、トマト…。腐葉土を混ぜた土づくりなど無農薬にこだわる。「野菜の育て方は先輩たちに教わりました。今は教える番になりました」と坂本さん。部員たちはこの日、サツマイモの苗を植えた。

 花壇の手入れに励む部員たちもいる。3年の原花音さん(15)と溝田りささん(14)は仲間の部員たちと除草したり、花を植えたりした。2人は「今日あったことやテストの結果など、みんなでおしゃべりしながら楽しく作業しています」と口をそろえる。

 生徒たちを見守る顧問の武智真理子教諭(59)は「個性を生かしたり、お互いに支え合ったりして、それぞれが伸び伸びと活動しています」と目を細める。

=2018/07/02付 西日本新聞朝刊=

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