築60年の空き家がリノベで商業施設に 戸畑・コバコ 旧医院の待合室は生花店、診察室はコーヒー店に [福岡県]

「cobaco tobata」の1階。廊下の両脇にテナントが入る
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リノベーションで生まれ変わった築約60年の旧産婦人科医院「cobaco tobata」
リノベーションで生まれ変わった築約60年の旧産婦人科医院「cobaco tobata」
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 築約60年の空き家がリノベーション(改修)で商業施設として生まれ変わり、人気を呼んでいる。戸畑区の九州工業大近くにある「cobaco tobata」(コバコ トバタ)。一般社団法人「リノベーションまちづくりセンター」が所有者から建物を借り、テナントに貸し出す「転貸(てんたい)」の形で運営しており、空き家対策としても注目を浴びそうだ。

 「コバコ」は木造2階建てで、元は1960年ごろに建築された産婦人科医院。70年代中頃に医院が閉院した後は、同大の下宿として使われたこともあったが、長らく空き家だった。

 産婦人科医院の関係者である所有者らから相談を受けた同法人代表理事の徳田光弘・九工大工学部建設社会工学科准教授がリノベに着手。テナント6店を集めて、2017年11月にオープンさせた。

 1階の待合室は生花店、診察室はコーヒー店に。2階の病室には、雑貨や子ども専用眼鏡の店が入った。出入り口の扉などは木の温かみを大事にし、窓ガラスもほぼ当時のまま。今春からは貸しスペースの運用も始め、ヨガやアロマオイルのワークショップが開かれている。建物の管理人も務める徳田さんは「病院なので構造がしっかりしているし、大切に使われてきたと感じる。年数を経た味わいがあり、今作ろうと思っても作れない『現代的希少性』を持っている」と話す。

 「コバコ」は、九工大の学生が床を一部張り替えたり、ワークショップの企画を担当したりと、教育・研究の場としても活用。徳田さんは「高齢化や人口減少により、築60年程度で取り扱いに悩む物件が今後増えるかもしれない。再生した空き家がどうすれば継続できるのか、現場で試していきたい」と意気込んでいる。

=2018/09/23付 西日本新聞朝刊=

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