海外卒業旅行企画、九国大生が最優秀 「車いすも楽しめる」評価 旅行会社と商品化へ [福岡県]

「海外卒業旅行企画コンテスト」でグランプリを受賞した九州国際大の学生たち。左奥が昇降式電動車いす「ペガサス」
「海外卒業旅行企画コンテスト」でグランプリを受賞した九州国際大の学生たち。左奥が昇降式電動車いす「ペガサス」
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 日本旅行業協会(東京、JATA)が全国の学生を対象に実施した「海外卒業旅行企画コンテスト」で、九州国際大(八幡東区)現代ビジネス学部の学生が発表した車いす利用者向けの旅行商品が、最優秀のグランプリを獲得した。障害の有無にかかわらず、誰もが楽しめる旅行を目指す「ユニバーサルツーリズム」の視点が評価されたという。今後、旅行会社とともに実際の商品化に向け準備を進める。

 コンテストは、若年層の海外旅行需要掘り起こしなどを目的にJATAが開催。今年は217件の応募があり、2回の書類審査を突破した6組が9月21日、最終審査のプレゼンテーションに臨んだ。

 旅行商品を考えたのは、福島規子教授(観光学)のゼミに所属する2年生4人。街中で車いす利用者や高齢者の介助ができる「サービス介助士」の資格を全員が持つ。2年前のゼミ生が開発した婚礼用の昇降式電動車いす「ペガサス」を活用しようと、コンテスト参加を決めた。

 事前に、車いす生活の学生と卒業生24人にアンケートを実施。半数が「車いすで行ける観光地には限りがある」、約3分の1が「飛行機での移動が不安」と回答した。行き先はホテルや駅のバリアフリー環境が整っていることなどからオーストラリアのシドニーとした。

 サービス介助士の学生がサポーターとして同行し、4日間かけてシドニー中心部の観光地を巡る。ペガサスは座面が最大80センチ上下するため、現代美術館での作品鑑賞や動物園でのコアラとの記念撮影を、健常者と同じ目線の高さで楽しめる利点がある。

 課題は費用。今回の提案ではペガサスの輸送費も含めて1人37万円かかる。プロジェクトリーダーの新井悠人さん(19)は「費用をもう少し抑えて参加しやすくしたい。学生だけでなく、全ての車いす利用者が当たり前に海外旅行に行ける商品に育てたい」と意気込んでいる。今後、西鉄旅行と協力して商品化を目指し、2020年春ごろにモニターツアーを実施したいという。

=2018/10/03付 西日本新聞朝刊=

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