【街 みらい】文化振興 民間主導で創作支援 北九州ミケランジェロの会発足 画家や彫刻家、デザイナー活躍できる街に [福岡県]

北九州ミケランジェロの会が3月に開いた「第1回M展」。抽象画や立体作品が並んだ
北九州ミケランジェロの会が3月に開いた「第1回M展」。抽象画や立体作品が並んだ
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 漫画や映画の街として知られるようになった北九州市を「画家や彫刻家、デザイナーも活躍できる地域にしよう」と、民間グループ「北九州ミケランジェロの会」が発足した。展示や交流の場を提供し、地元ゆかりの作家たちの創作活動を支援する。

 会は美術大受験の予備校「ディーキューブアートスタジオ」(小倉北区馬借1丁目)代表の大庭三紀さん(60)が呼び掛け、地元の美術家や経済関係者ら35人を発起人として3月に設立。ミケランジェロの頭文字から作品展を「M展」とし、開催費用などは会員らの寄付で捻出。作家に経済的負担をかけないことを重視する。

 発足当初には北九州市や近郊出身、在住の作家5人による「第1回M展」を同スタジオと同じビル内のギャラリーで開催。このうち、若松区出身の鷲崎公彦さんは自身の作品の特徴である光の性質を生かした造形について解説。同区のギャラリー関係者と懇意になり、9月にはこのギャラリーで個展を開催した。

 大庭さんによると、1990年以降、同スタジオで学び、全国の美大や芸大に進学した約2千人のうち、地元に戻って活動している作家は少ないという。

 一方で、北九州市はアニメやゲームをテーマとする「ポップカルチャーフェスティバル」や「日中韓新人MANGA選手権」の開催などで、漫画をはじめとするサブカルチャー分野の盛り上げに力を入れる。「映画の街」としてセールスにも励み、北九州フィルム・コミッションの映画ロケ誘致は100本に達している。

 大庭さんはこうした行政の取り組みを歓迎しつつも「美術やデザインの分野で作家が活躍できる土壌は十分ではない。まずは民間人が後押しし、地元の作家が北九州に戻り、公共施設や会社、病院に、もっと作品が飾られるようにしたい」と願う。賛同の輪が広がり、現在500人近い賛助会員がいる。今月21日からは「第2回M展」を開催し、木工デザイナー3人の仕事を紹介する。

=2018/10/18付 西日本新聞朝刊=

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