「宝物です」見守り活動続ける男性 児童から思わぬ贈り物 [福岡県]

防犯パトロールのベストを着て、下校時の子どもたちと帰路を共にする金澤正勝さん
防犯パトロールのベストを着て、下校時の子どもたちと帰路を共にする金澤正勝さん
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 行橋市馬場の元会社員金澤正勝さん(73)が、地元小学生の下校時の見守り活動を続けている。通学路の一部に家が点在する地域などがあり、子どもの安全を守るために帰路を共にする活動だ。今月には子どもからお礼の手紙をもらうなど感謝を受け、金澤さんは決意を新たにしている。

●標語がきっかけ

 金澤さんはかつて馬場地区の区長を務めた。活動のきっかけは、区長時代に地域のまちづくり標語「見守ろう 地域をつくった高齢者 育てよう 地域の財産 子供達」を作ったことにさかのぼる。金澤さんが住みやすい地域づくりの指針を示した標語だ。

 馬場地区は、市南東部にあり、仲津小(同市道場寺)校区の北に位置する。仲津小からの距離は約4キロ。通学路の一部は歩道がなかったり、田や畑が多く住居が点在したりしており、子どもの下校時の安全確保が課題になっている。

 「仲津校区青少年育成協議会」が、地元区長を通して、標語を作った金澤さんに下校時の見守りを依頼。金澤さんも「地域のために役立てるならば」と快諾し、9月初めから活動を始めた。

●最低でも3往復

 活動は、月曜日から金曜日の午後3時半~同4時半。金澤さんは、自宅から車で約3分の通学路に行き、馬場地区などの子どもたち計8人を待ち受ける。子どもが来ると車を置いて一緒に歩きながら、約600メートル離れた馬場公民館まで送り届ける。「子どもの下校時間がバラバラだから、最低でも3往復する」と金澤さん。地域の子どもが下校したことを確認し、駐車している車を取りに行く。

 今では生活の一部になった金澤さんの下校時の見守り活動に、うれしい出来事があった。

 ある日の下校時、小学女児から金澤さんは車のナンバーを聞かれて「誕生日の数字だよ」と教えた。すると、今月1日の誕生日に「いつもいっしょにかえってくれてありがとう。おたんじょうびおめでとう」と書かれた手紙をもらった。思わぬ贈り物に金澤さんは「うれしかった。宝物ですよ」と相好を崩す。

 協議会は、金澤さんの活動を前例にして仲津小校区全域に広げていく予定という。金澤さんは「これからも、地域の子どもたちが危険なことに遭わないように長く続けたい」と話している。

=2018/11/25付 西日本新聞朝刊=

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