書で日中友好広がる輪 呉昌碩ゆかりの交流が契機 中国・湖州市から北九州市に親書 [福岡県]

中国・呉昌碩小学の宋新平校長(左)と師村妙石さん。後ろの作品は若松区の花房小の児童たちの作品=2018年11月10日、中国の呉昌碩小学(師村妙石さん提供)
中国・呉昌碩小学の宋新平校長(左)と師村妙石さん。後ろの作品は若松区の花房小の児童たちの作品=2018年11月10日、中国の呉昌碩小学(師村妙石さん提供)
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 詩・書・画・篆刻(てんこく)に精通し、日本の書家にも影響を与えた近代中国の芸術家の巨匠、呉昌碩(1844~1927)を通した北九州市と中国との交流を契機に、両者の間で新たな文化交流の動きができつつある。昨年11月末には、中国南部の浙江省湖州市から、北九州市の北橋健治市長などに「将来的に文化友好都市になりたい」と親書が送られた。

 若松区では、呉昌碩の胸像がある縁で、北九州市などの書家でつくる団体「北九書の祭典委員会」(師村妙石会長)を中心に、1995年から毎年9月に日中の書道関係者が生誕祭を行ってきた。

 昨年は、日中平和友好条約締結40周年を記念し、呉昌碩の寄付で建てられた中国の呉昌碩小学(宋新平校長)と、同区の花房小(折田清志校長)との間で、友好学校協定が結ばれた。締結に際して宋校長らは9月、花房小に来校。北九州市制55周年を記念し、書や絵画の作品55点を贈り合った。今後も毎年互いに55点の作品を贈呈・展示して交流を続けるという。

 こうした長年にわたる民間での文化交流や、学校間の友好協定締結が湖州市の耳に入った。師村さんは11月に訪中した際に、同市の対外文化交流協会から「将来的に文化友好都市を結べるよう、交流を深めていきたい」という内容の親書を渡された。

 親書は同月30日、北橋市長に渡された。文化交流都市となれば、北九州市にとっては初めて。湖州市が今秋同市主催で初開催予定の、国際書道展「呉昌碩国際書法展」の上位作品の展示を、北九州市で行いたいということも伝えられた。

 北九州市は2020年の東アジア文化都市に九州で初めて国内選定され、東アジアの文化拠点機能の強化が期待される。師村さんは「これまでの積み重ねが、形になりつつある。これをこれからにつなげていけるかが大事」と力をこめる。

=2019/01/08付 西日本新聞朝刊=

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