昇降式車いすで豪州へ 「障害者向け海外旅行」商品化目指す九国大生 モニター迎え3月出発 [福岡県]

昇降式電動車いす「ペガサス」に乗って学生と打ち合わせをする矢野剛教さん(左)=昨年12月、鹿児島市
昇降式電動車いす「ペガサス」に乗って学生と打ち合わせをする矢野剛教さん(左)=昨年12月、鹿児島市
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 座面が80センチ昇降する電動車いすを活用し、障害者向け海外旅行の商品化を目指している九州国際大(八幡東区)の学生たちが、実際に車いす利用者を迎え、3月にモニターツアーでオーストラリアに出発する。観光施設やホテルのバリアフリー状況を調べ、商品化に役立てるという。モニターに選ばれた鹿児島県錦江町の矢野剛教さん(31)は「普段と全く違う目線で海外を体験できそうで楽しみ」と話している。

 同大の福島規子教授(観光学)のゼミに所属する学生4人は、過去のゼミ生が開発した昇降式電動車いす「ペガサス」を使い、車いす利用者に健常者が同行し、同じ目線で観光を楽しむプランを考案。日本旅行業協会が学生を対象に実施したコンテストに応募し、昨年9月の最終審査で最優秀賞に選ばれた後、西鉄旅行北九州支店と共同で商品化の準備をしている。

 脳性まひで下肢が動かせない矢野さんは、車いすに乗って錦江町役場で働くかたわら、パラグライダーやスキューバダイビングに挑戦。交流サイトのフェイスブックでモニター募集を知り、申し込んだ。学生たちは応募者10人から、健康状態なども加味した上で「多方面で活動している観点から幅広い意見がもらえそう」と矢野さんを選んだ。

 行き先はバリアフリー環境の充実度などからシドニーとした。3月14日から現地で観光し、20日に帰国する。最大で身長177センチの人と同じ目線になるペガサスに乗り、美術鑑賞をしたり、コアラとの記念撮影を楽しんだりする。

 昨年12月22日、鹿児島市で学生たちと顔合わせし、ペガサスに試乗した矢野さんは「個別のニーズに合わせた企画旅行がもっと増えてほしい。しっかり現地を見て来たい」と意気込んでいる。

 学生たちは現在、国際航空券などを除いた催行費76万円の支援を募っている。詳細はフェイスブックのページ「車いす旅行企画 Pegasus voyage」から。

=2019/01/12付 西日本新聞朝刊=

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