看板のわらび餅復活 苅田町の菓子店「笑門福来」 「創業の原点、忘れぬために」 [福岡県]

製造を再開したわらび餅
製造を再開したわらび餅
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北川良一さん
北川良一さん
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 苅田町京町2丁目の菓子店「笑門福来(わかふき)」経営の北川良一さん(51)がかつて製造していたわらび餅づくりを復活させ、新規顧客の開拓に励んでいる。約3年前、客足が途絶えたことなどから製造を中止。その後、冷凍プリン「眠らせプリン」を開発した。自身の幼少時に食べたわらび餅の味の再現を一時あきらめたが、思いを断ち切れず再挑戦する。眠らせプリンとともに、店の看板商品として売り込む。

幼少時の思い出

 北川さんは2015年2月、店を開業。当初はわらび餅だけを販売していたが、日持ちしない理由から客足が次第に減り、製造を中止した。その後、約8カ月間の試行錯誤の末に眠らせプリンを昨年1月に開発。小倉北区の百貨店のアンテナショップやインターネット通販、一部店頭で販売している。

 わらび餅の製造再開は、自身が店を開いたときの気持ちを忘れないようにするため。幼いとき、故郷・行橋市の市民プール近くで売られていたわらび餅の味が忘れられず、この道に飛び込んだ。「食べていくのに、冷凍プリンを開発したが、自分の原点はわらび餅にある」と思い直した。

冷凍保存開発も

 北川さんは3月末からわらび餅の製造を始めた。材料は国産のわらび粉とくず粉、デンプン粉。とろりとしてもっちりの食感だ。沖縄産の黒糖を原料にしたみつは香りが強く、わらび餅によく合う。「原料にはこだわっています」と北川さん。商品は「きな粉」「抹茶」「ほうじ茶」味の3種でいずれも500円(税込み)。現在、店頭売りで対応しているが、客の評判は上々。「再開してくれるのを待っていた」とかつての客から人気が高いという。

 現在、北川さんは日持ちを可能にするために「冷凍わらび餅」の開発に取り組んでいる。「眠らせプリンの製法がわらび餅にも応用できるはず」と研究に余念がない。北川さんは「眠らせプリンとともに販路拡大や新たな顧客を開拓したい」と意気込む。

=2019/04/13付 西日本新聞朝刊=

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