自転車の安全運転へ県条例 「ながら運転」の禁止明記 [福岡県]

 自転車による加害事故が後を絶たないことを受け、傘やスマートフォンを持ちながら乗る「ながら運転」禁止などを柱とする県条例が施行された。自転車側が高額な賠償責任を負うケースも出ているため、県は保険会社などと連携し、安価な掛け金で加入できる保険制度も創設。事故抑止と被害者救済に力を入れる。

 1日施行の条例は、夜間のライト点灯や傘差し運転禁止などを利用者の責務として明記。子どもや高齢者にはヘルメット着用を求めている。自転車販売店には、購入者に保険加入を促すことや、危険運転の説明を義務付け。罰則規定はない。

 新しい自転車保険は年額千円で最高1億円を補償。加入に年齢制限はない。

 県内の自転車事故件数は年々減少しているが、対歩行者は2012年98件、13年108件、14年115件、15年126件と増加傾向にある。16年は91件と減少したが、大幅改善は遠い。

 自転車事故を巡っては、兵庫県で小学生が高齢女性をはねて重い後遺症を負わせ、9500万円の損害賠償を命じる判決が出たのを機に、同県が保険加入を義務付ける条例を15年に全国初制定。その後、各地で条例化が広がっている。

 条例周知のため、博多署(福岡市博多区)は3日、自転車の安全利用を呼び掛けるキャンペーンを始めた。4日まで。

 この日は署員6人が博多署入口交差点で、反射材などを約200セット配り「条例が施行されました。安全運転でお願いします」などと声を掛けた。同署の川原正彦交通総務係長は「自転車も車両という意識を持ってほしい」と話した。

=2017/04/04付 西日本新聞朝刊=

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