大門坑跡(飯塚)保存を 住民団体、市に署名提出 [福岡県]

飯塚市の片峯誠市長(右)に約4200人分の署名を提出する伊藤栄一代表
飯塚市の片峯誠市長(右)に約4200人分の署名を提出する伊藤栄一代表
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 ぼた山や坑口などがまとまって残る飯塚市の「仁保(にほ)炭鉱大門坑(おおかどこう)跡」について、住民団体「大門坑の保存を願う会」(伊藤栄一代表)は10日、保存と活用を求める要望書と約4200人分の署名を片峯誠市長に提出した。

 願う会によると、大門坑があった場所では明治時代から採炭を続け、1963年に閉山。当時の運営会社が放置したとみられ、2010年に市内の建設業男性が資材置き場として雑木林を購入し、整地するまで、存在が忘れられていたという。

 石炭を積んだトロッコを引き上げる巻き上げ機の台座やコンクリート壁の坑口、ぼた山など炭鉱施設がそろって残るのは筑豊地方では珍しい。しかし、市は10年12月、財政面などを理由に「土地を購入して保存することは難しい」と結論づけた。

 署名は11年から現地で開いたイベントなどで集めた。伊藤代表は「2月に市長が交代し、方針変換が期待できる。旧伊藤伝右衛門邸や嘉穂劇場、他の筑豊地域の炭鉱遺産群と連携することで観光資源として活用してもらいたい」と訴えた。

 これに対し、片峯市長は「炭鉱が集合体として残り、これを無にすることは将来的に市の損失。再検討の機会にしたい」と答えた。

=2017/08/11付 西日本新聞朝刊=

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