県内最高峰1230メートル釈迦岳を縦走 中級者向け全長7.4キロ記者が挑戦 [福岡県]

登山道にはチェーンやロープをつたって登る岩場もある
登山道にはチェーンやロープをつたって登る岩場もある
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展望岩から釈迦岳の山頂を指す松延強さん
展望岩から釈迦岳の山頂を指す松延強さん
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釈迦岳登頂に成功し、喜ぶ記者。釈迦像が迎えてくれた
釈迦岳登頂に成功し、喜ぶ記者。釈迦像が迎えてくれた
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 県内最高峰の「釈迦(しゃか)岳」(1230メートル)。八女市と大分県日田市の境界にあり、頂上からの眺望も素晴らしい。年間を通じて楽しめ、年約1万人の登山客がいるという。登山を趣味にする記者が縦走コースに挑戦した。

 今回選んだコースは八女市矢部村の御前岳登山口を発着点とする全長約7・4キロ。中級者向けという。九州自動車道八女インターチェンジ(IC)から車で約1時間20分。標高約620メートルの場所にある登山者向け駐車場を午前8時50分にスタートし、まずは御前岳の山頂を目指す。

 「木が頭上を覆っているので、夏でもそこまで暑くならないんですよ」。案内してくれた八女山岳会の松延強会長(72)が涼しげな表情で先導する。沢沿いを進み、何度も小川を渡りながら登っていく。足元にはこけむした岩。マイナスイオンを全身に浴びる感覚が気持ち良い。

 40分かけて約1・4キロを歩き、標高約900メートルまで登ったところで「急勾配になりますよ」と松延さん。既に息は切れ、心が折れそうだが、手渡された熱中症防止の塩あめが元気をくれた。ここからはロープやチェーンで登る岩場の連続だ。滑らないよう足場を確認しながら一歩ずつ登る。体力的にそろそろ限界と感じていた午前10時半、頭上の視界が開けてきた。御前岳の頂上だ。

 御前岳は県内で釈迦岳に次ぐ標高1209メートル。山頂から眼下に広がる緑豊かな山々の景色と心地よい風が疲れを癒やしてくれた。遠くにはかすかに八女の町並みも確認できる。「見通しが良い日は雲仙(長崎)や由布岳(大分)も見える」(松延さん)そうだ。

 休憩もほどほどに、約2キロ離れた釈迦岳に向けて尾根を歩く。傾斜は緩やかでケヤキやブナなどの原生林が広がる。1・5キロほど進んだところで寄り道。展望岩と呼ばれる見晴らしの良い場所があるそうだ。やぶをかき分け、小高い岩をよじ登ると、釈迦岳と御前岳を一望できる高台に。「ほとんどの人は知らない」(松延さん)という知る人ぞ知るスポットだ。

 展望岩から10分ほど歩き、いよいよ釈迦岳山頂前の最後の難関へ。高さ約20メートルの岩場を鎖をつたいながら登る。残った力を振り絞り午前11時50分、ついに県内最高峰の頂上に。御前岳に負けない美しい景色が歓迎してくれた。

 釈迦岳は山伏が釈迦如来を勧請したことからその名が付いたとされる。頂上に安置された2体の釈迦像がわれわれを迎えてくれた。そんな釈迦岳の魅力を松延さんは「四季折々で異なる表情」と語る。春はシャクナゲ、秋は紅葉、冬は霧氷が楽しめるそうだ。

 山頂近くの展望台で昼食を取り、午後0時半に下山を開始。途中で「僧侶の顔に見える」と言われる「八ツ滝」を眺め、約1時間半でスタート地点に戻った。足腰はもうパンパンだったが、約5時間の登山は抜群の達成感に満ちていた。

=2017/09/08付 西日本新聞朝刊=

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