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車いすバスケ迫力満点 小学生の練習参加 ぶつかる車輪、巧みな操作 地元で国際大会も [福岡県]

練習試合で競技用車いすを操る児童たち
練習試合で競技用車いすを操る児童たち
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車いすの操作に四苦八苦する記者
車いすの操作に四苦八苦する記者
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 障害者や障害者スポーツへの理解を深めようと、北九州市八幡東区の八幡小で児童たちが車いすバスケットボールの練習に励んでいる。思い返せば、昨年のリオデジャネイロ・パラリンピックで車いすを巧みに操る各国の選手たちの姿が印象的だった。競技の奥深さと同小の取り組みを知りたいと、5年生のチーム練習に初心者として加えてもらった。

 同校は6月から5年生の「総合的な学習」の授業で車いすバスケに取り組んでいる。同市障害者スポーツセンター「アレアス」=小倉北区=から競技用の車いすを借りて週に1回、講師を招いて練習を重ねる。

 2日の授業に参加。まずは車いすに乗って基本的な操作を子どもたちから教わる。競技用なので想像していたよりも軽い。車輪は「ハの字」で、安定性に優れているだけでなく、ターンも素早くできるという。

 動作は右に曲がるには左の車輪だけを回す。頭で考えながら動かすので、ゆっくりとしか回れない。よたよたしているそばを、児童たちが巧みな動作で通過する。昼休みも自主練習に励んでいるという。踏み台から足の指がはみ出していると「つまずいた時に骨が折れますよ」と樫山知歩(ちほ)さん(11)が指摘してくれた。ひやりとするとともに、その観察眼に感心した。

    ◇     ◇

 車いすバスケでは、ボールは膝の上に載せて、車輪を2回こぐとドリブルしなければならない。ルールに従ってようやくゴール下まで進んでシュートを狙う。車いすから見上げると、小学生用のリングがかなり高く見える。

 ボールが届くようにと、腕に力を入れてシュートを放つと狙いが定まらず、外し続けた。「少しいすから腰を浮かすようなイメージで打つといいですよ」。見かねた大野倖花(さな)さん(10)がアドバイスしてくれた。

 ただし、いすから腰が離れてしまうと反則になってしまうらしい。「あくまでイメージで」と念じながらシュートするとボールがリングに吸い込まれていった。

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 北九州市では、強豪のカナダなど4カ国から選手が参加する「北九州チャンピオンズカップ国際車椅子バスケットボール大会」(10~12日)を開催。日程に合わせる形で小学生の大会も開いている。今年は八幡小5年生の2チームなど市内の3校から6チームが参加した。

 5年生が昨年の大会に出た6年生と練習試合をするというので見学した。びゅんびゅんと軽快にコート上を車いすが走り抜ける。「ガツン」「ガシャン」と激しい音も響く。相手選手の車いすを手で押さえてはいけないが、車輪がぶつかるのはOKという。車いすを横に回転させて、行く手を阻んでボールを奪うなど、児童たちの技術に驚く。

 「ボールにばかり集まらない。マーク、マーク」コート脇からは、アレアスの指導員の声が飛ぶ。点が入るたびに歓声が沸く。プレーに熱が入って勢い余って車いすから転げ落ちる姿もあった。

 「立っている時よりも低くて本当に難しい」「手だけを使って動かすのは大変です」。試合後、長谷川湊君(11)と大楽莉瑚さん(11)が打ち明けた。競技を通して、車いすからの視点や車いすで生活する人々のハンディも学んでいるようだ。

 5年生たちは3学期の授業で、障害者の生活の工夫や不便について調べる予定だ。担任の益井彩教諭は「スポーツでの車いす体験を通して子どもたちの関心は深まった。『心のバリアフリー』を目指したい」と話している。

=2017/11/11付 西日本新聞朝刊=

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