イチ押しは皿倉山からの風景 豪写真家の北九州市内撮影に同行 元ALTのパンさん [福岡県]

牡鹿鍾乳洞でコウモリを撮影するジュリアス・パンさん
牡鹿鍾乳洞でコウモリを撮影するジュリアス・パンさん
写真を見る

 北九州市の観光名所を撮影しようと、オーストラリアから訪れたプロカメラマンがいる。かつて外国語指導助手(ALT)として市内で働いた経験があるジュリアス・パンさん(36)だ。「愛着がある北九州市をオーストラリアに紹介したい」。市内を精力的に回る撮影ツアーに同行した。

 鉄の階段を垂直に約30メートル降りると、長さ約180メートルにわたる洞窟が広がっていた。今月8日、パンさんが向かったのは小倉南区の平尾台にある牡鹿(おじか)鍾乳洞。天井からぶら下がるコウモリの大群を見つけると、「面白い」と夢中になって写真を撮っていた。

 平尾台では、足元を清流が流れる「千仏鍾乳洞」も訪ねた。地上に戻ると、小型無人機「ドローン」を飛ばし、白い石灰岩が羊の群れのように点在する「羊群原(ようぐんばる)」を空中から撮影した。

 「平尾台は石の形が面白く、良い映像が撮影できた。水が流れる鍾乳洞も興味深かった」。撮影後、満足そうに振り返った。

 パンさんは5日から5泊6日の日程で北九州市を訪れ、門司港レトロ地区(門司区)や皿倉山(八幡東区)、高塔山(若松区)の風景、若松や八幡の工場夜景などを撮影した。

 イチ押しのスポットは皿倉山だ。「山頂からビルや家、工場、海など北九州が全部見える。夜景も素晴らしく、函館などと並んで日本のトップ3に入る」と太鼓判を押す。土地が広いオーストラリアに比べ、日本の工場は密集して立地しているので、夜景が美しく見えるという。

   ◇    ◇

 オーストラリア西海岸のパースに住むパンさんは2004年から3年間、北九州市の中学校で英語を教えた。「門司港や若松などいろんな場所があり、景色だけでなく、ライフスタイルも気に入った」。帰国後はプロのカメラマンになり、15年には旅行会社を設立。オーストラリアの写真愛好家と、桜や紅葉の時期に東京や京都などを撮影するツアーを企画した。

 今回は、ALTを務めた人が勤務地に戻って地域活性化につながる活動をするプロジェクト(自治体国際化協会主催)に応募した。撮影した写真や動画を北九州市に提供し、観光PRに協力するのが目的だ。

 パンさんは、撮影した写真や動画を写真共有アプリ「インスタグラム」などに投稿し、北九州の魅力を発信している。「将来は北九州市を訪ねる写真撮影ツアーを企画し、オーストラリアから観光客を連れてきたい」。熱く語るパンさんを見ながら、北九州に世界のカメラマンが集まる日が来ることを願った。

=2017/11/18付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]