高齢者虐待500件超 柵立てやナースコール外し… 家族や親族からが大半 県内16年度 [福岡県]

 県は、2016年度に県内で確認された高齢者虐待の件数が521件だったと発表した。15年度に比べ2件減ったが、2年連続で500件を超えた。身体的虐待だけでなく、言葉の暴力や著しい拒絶的対応も心理的虐待に当たるとの理解が進み、こうした事案の通報や相談が自治体に多く寄せられるようになったことが背景にあるとみられる。

 虐待状況は、通報を受けて事実確認を行った市町村からの報告を県がとりまとめた。

 県によると、虐待の種別では、たたく、つねるなどの身体的虐待323件▽心理的虐待217件▽介護や世話の放棄・放任110件▽預金通帳を取り上げるなどの経済的虐待99件▽性的虐待2件(一部重複)。

 確認された虐待のうち家族や親族による行為が495件と95%を占めた。行為者は息子38・1%、夫22・9%、娘17・6%の順だった。虐待を受けた人の性別では女性が80・1%、年齢別では70~74歳が23・1%と最も多かった。

 老人福祉施設などの職員による虐待では、夜間に柵を立てて利用者がベッドから降りられないようにした身体的虐待や、利用者に手を振り上げ威圧的な態度をとった心理的虐待、利用者の居室のナースコールを外すという介護などの放棄が確認されたという。

 県や市町村は、施設で虐待があった場合、指導と改善状況の確認を行っている。

=2017/12/28付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]