日曜市筑後の魅力ずらり 野菜、お茶、絣、家具…30店 久留米市 出会い、触れ合い [福岡県]

久留米市の明治通りのアーケードの下で開かれている「くるめ日曜市」。出店者と来場客の触れ合いも魅力の一つだ
久留米市の明治通りのアーケードの下で開かれている「くるめ日曜市」。出店者と来場客の触れ合いも魅力の一つだ
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日曜市の新たな魅力になっている「路上音楽祭」
日曜市の新たな魅力になっている「路上音楽祭」
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出店者に話し掛ける「くるめ日曜市の会」の若江理事長(右)
出店者に話し掛ける「くるめ日曜市の会」の若江理事長(右)
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 八女茶や採れたて野菜、久留米絣(がすり)の洋服-。毎月最終日曜日に久留米市中心部で開かれる「くるめ日曜市」は、筑後地区の特産品を目当てに市内外から毎回、約3千人が集まる人気イベントだ。西鉄久留米駅に近い明治通りのアーケードの下に約30の店が連なり、出店者と触れ合いながら買い物が楽しめる。記者も歩きながら、日曜市の魅力を体験してみた。

 2月25日に開かれた日曜市。小雨が時折降るあいにくの天気だったが、明治通りの歩道はにぎわっていた。「これおいしかよ、買っていかんね」。出店者の一人、久留米市城島町の主婦、尾崎とし子さん(70)から声を掛けられた。

 テント内にはハクサイ、ニンジン、ジャガイモなどの野菜や、たくあん、キムチといった漬物が所狭しと並んでいる。全て尾崎さん宅の畑で採れたものなど自家製だ。「野菜を買ってくれた人には、お薦めの料理法を教えます」と尾崎さん。

 野菜作りは趣味で、販売するつもりはなかったが、日曜市の関係者に誘われて出店を始めた。「毎回、お客さんとの新たな出会いがあって楽しい」と2012年4月の第1回から参加を続けている。

 通りには野菜や果物以外に盆栽や陶器、小物を売る店も並ぶ。「木で何でもつくります」と書いた看板を掲げている大川市の工房「遊木館」では、オリジナル家具を注文できる。

 コーヒー片手に世間話に花を咲かせる女性たちや、なじみの店で商品を吟味する高齢者…。歩いているだけで楽しい気分になる。

   ◇   ◇

 日曜市を主催しているのはNPO法人「くるめ日曜市の会」。創始者である理事長の若江皇絵(はなえ)さん(42)は市内の歯科医。モデルになったのは、高知市で毎週開かれている日曜市だった。08年、出張で高知を訪れた若江さんは、車道の半分を歩行者天国にして、約500店をずらりと並べた光景に衝撃を受けた。

 「見たことのない食べ物があったり、出店者と会話したり…。とにかく楽しい雰囲気だった」。イベントの企画は初めてだったが、先進地に学びながら、徐々に仲間を増やしていった。

 くるめ日曜市は2月で70回目を迎えた。開始当初は約10店、来場者は300人ほどだったが、回を重ねるごとに数を増やしている。新たな魅力づくりも怠らない。昨年8月には、若手からベテランまでミュージシャンが自慢の歌声を披露する「路上音楽祭」を始めた。日曜市の後には毎回、NPOのメンバーと出店者が集まり、反省会を開いている。

 久留米市中心部では16年に三つの劇場を備えた大型複合施設「久留米シティプラザ」が開館し、日曜市との相互作用によるにぎわい創出が期待されている。100回目の節目を迎える20年8月には東京五輪が開催されることもあり、日曜市でも関連のイベントができないか検討中だという。

 若江さんは「100年続く市にするのが目標。まずは参加50店を目標に頑張りたい。筑後の魅力をぎゅっと詰め込んだ日曜市を楽しんでみませんか」と来場を呼び掛けている。

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 次回の日曜市は25日午前9時~午後3時に開催する。

=2018/03/09付 西日本新聞朝刊=

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