「豪雨の教訓」ツアーで学ぶ バスで朝倉巡り体験談を聞く 初回28日、11月にも開催 [福岡県]

「教訓バスツアー」のちらしを手にPRする小嶋嘉則さん
「教訓バスツアー」のちらしを手にPRする小嶋嘉則さん
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 昨年7月の九州豪雨で甚大な被害を受けた朝倉市の被災者らが自らの体験を伝える「教訓バスツアー」が28日、催される。11月も中・下旬にそれぞれ1回予定されていて、被災者らの経験を現地で聞いてもらい、災害から命や財産を守る契機にしてもらおうと、住民らでつくる朝倉グリーンツーリズム協議会(矢野公子会長)が主催する。市によると、こうしたツアーは市内で初めて。

 28日の黒川ツアーと11月13日の杷木松末ツアーは濁流が家や農地を押し流した地区を訪ねる。11月27日の比良松・山田ツアーのうち山田は、流木と土砂に埋まった農産物直売所「三連水車の里あさくら」の関係者が、被害を発生させたため池などを案内する予定。

 九州豪雨では福岡、大分両県で災害関連死を含め40人が亡くなった。朝倉市では2人が行方不明のままで、復旧・復興は緒に就いたばかりだ。ツアーは、被災者のほか三連水車の里あさくらなどの施設や企業が協力して実現した。

 バスを運行する小嶋観光の小嶋嘉則社長(74)も同市杷木松末で被災し、自ら案内する。「豪雨時、自宅はやや高い所にあり、川の水が来ると思わなかった」と小嶋さん。他の家々が流されるのを見て家族ら5人で裏山へ逃げ、直後に自宅は濁流に消えた。ヘリで救出されたのは2日後。今はみなし仮設住宅に暮らす。「一晩中ごうごうと流れる濁流、やまない雷…。地獄の音だった。思い出したくないが、一瞬の判断で人生が変わる。伝えることで災害時に多くの命が助かれば」と話す。

 フルーツの里・朝倉の特色を生かし、梨狩りや柿狩りも組み入れ、昼食代込みで1人3500円。ツアーはそれぞれ定員25人(先着順)で最少催行人員は20人。ちらし裏に印刷した専用用紙に必要事項を書き、ファクス=0946(23)9081=で小嶋観光へ申し込む。用紙は、朝倉グリーンツーリズム協議会のホームページからダウンロードできる。問い合わせも小嶋観光=0946(23)9080。

=2018/10/17付 西日本新聞朝刊=

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