東峰村地区防災マップ完成 専門家と村民が作成 デジタル化され閲覧も [福岡県]

東峰村が作成した地区防災マップと、指導した三谷泰浩教授
東峰村が作成した地区防災マップと、指導した三谷泰浩教授
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きめ細かく情報が盛り込まれた地区防災マップ
きめ細かく情報が盛り込まれた地区防災マップ
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 昨年7月の九州豪雨で被災した東峰村が、全15行政区ごとに作成を進めていた「地区防災マップ」を完成させた。九州大の災害復興支援団の専門家と村職員、村民が地域を歩いて危険箇所や避難経路などを点検。村民との話し合いも重ねて詳しい防災情報を載せたマップに仕上げた。15日から村内約800世帯に全戸配布し、このマップを基に各家庭で避難経路などについて考えてもらう。

 マップはデジタル化され村全体の情報をすぐ閲覧できるようにしたのも特徴。7月から作成を指導する村復興計画推進委員長の三谷泰浩九大大学院教授(防災工学)は「個人情報を除いて村民ら誰もが見られるようマップをインターネットなどで公開したい」と意気込む。県消防防災指導課は「市町村全域を網らする、しっかり作り込まれた地区防災マップは県内では例がないのでは」としている。

 マップ上には、急傾斜地警戒区域などの基本情報はもちろん、老朽家屋、危険な屋根瓦や側溝、ブロック塀、要注意交差点など地域特有の情報や、過去の水害や土砂災害などが発生した箇所、地区ごとに村民が話し合って決めた一時避難場所、1人で避難できない高齢者ら要配慮者がいる家屋など約20に上る項目がきめ細かく盛り込まれた。

 村は来年度、村民が自発的に防災計画をつくる災害対策基本法上の「地区防災計画」策定に村全体で取り組むことを検討しており、マップは同計画のベースともなる。県によると、地区防災計画を策定した市町村はまだないという。

 村は来年6月の防災訓練でもこのマップを活用し、地区防災計画づくりにつなげる予定だ。渋谷博昭村長は「(九州豪雨で大きな被害を受けた)東峰村のように災害は全国どこでも起こりえるので、防災の一つのモデルをつくりたい。貴い命を助けるため、マップ、地区防災計画へと進化させていく」と話している。

=2018/11/06付 西日本新聞朝刊=

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