公共施設の課題を漫画で紹介 糸島市報、職員が作画 改修や集約の必要性訴え [福岡県]

漫画を使って公共施設マネジメントを特集している「広報いとしま」
漫画を使って公共施設マネジメントを特集している「広報いとしま」
写真を見る
特集はテーマごとに見開きにし1話完結スタイル
特集はテーマごとに見開きにし1話完結スタイル
写真を見る
田中伸治さん
田中伸治さん
写真を見る

 高度経済成長期に建てられ老朽化が進む公共施設の改修や集約が課題となる中、糸島市は市報の12月1日号に「公共施設マネジメント」について解説する漫画を掲載している。少子高齢化と人口減少傾向は続く見通しで、財政状況が厳しい各自治体にとって公共施設の維持は共通の悩みとなっている。市は「公共施設の集約や更新の必要性について若い世代にも知ってもらいたい」としている。

 市では、2060年度までに公共建築物の延べ床面積を25%削減するとの管理計画を昨年2月に策定。4月に担当課を設置し個別施設の利用状況や築年数、コストなどの調査を進めている。これらを踏まえ来年1月中旬、具体的な行動計画の素案をまとめる方針だ。

 一部地域ではマネジメント案もまとまった。市健康福祉センターふれあいと周辺施設(同市志摩初)は住民を交え9月に案を作成。近くの公民館や観光施設の機能を同センターに集約し、市立志摩歴史資料館の建物は民間に売却、収蔵品は市立伊都国歴史博物館に移管するなどとしている。

 一方、一部住民からは志摩歴史資料館の存続を求める声や、センターに機能集約されることで使える面積が減ることへの不安などが上がっている。

 漫画を描いた秘書広報課主任主査の田中伸治さん(40)は、8月に公共施設マネジメントについて市職員向け研修を受け「ショックを受けた」と話す。「市にとって重要な課題。市民に知らせないと」と思い立ち、執筆に取りかかった。

 漫画はA4判で12ページ。仮想現実を舞台に騎士を夢見る少年ユーイチが主人公。ユーイチは国の道路や橋がこの10年で築30年以上を迎え補修費で多額の費用がかかることを学ぶ。ある日、魔法で未来へ行き、国が老朽化による橋の崩落などで衰退し、魔物に滅ぼされるといったストーリーだ。

 全国的にパンフレットに漫画を使う例はあるが、市報で特集するのは珍しいという。

 市は行動計画の素案発表に合わせて住民の意見を募集する。計画の出前講座も行っている。問い合わせは市公共施設マネジメント推進室=092(332)2096。

=2018/12/05付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]