第一薬大が移動薬局導入へ 福岡市など3者協定、災害時に活用 [福岡県]

「モバイルファーマシー」活用の協定を結んだ(左から)福岡市薬剤師会の田中泰三会長、高島宗一郎市長、第一薬科大の都築仁子学長
「モバイルファーマシー」活用の協定を結んだ(左から)福岡市薬剤師会の田中泰三会長、高島宗一郎市長、第一薬科大の都築仁子学長
写真を見る

 第一薬科大(福岡市南区)は来夏にも、災害時に被災地で薬を調剤する車両「モバイルファーマシー」を1台導入する。「移動薬局」とも呼ばれ、東日本大震災後に全国で十数台導入されているが、大学独自の配置は珍しいという。導入に先立ち、同大と福岡市、市薬剤師会は11日、市内外の災害発生時に車両と薬剤師を派遣し、平時は防災啓発に活用する協定を結んだ。

 市によると九州での導入は大分、熊本県薬剤師会に続き3例目。熊本地震では避難所で仮設調剤所として利用され、昨年の九州豪雨でも避難所を巡回し65件の相談に応じた。このため市薬剤師会が導入を市や同大に提案していたという。

 車両はキャンピングカーを改造し、調剤棚や自動分包機、冷蔵庫、流し台などを設置。屋根に太陽光発電パネルを張り、電力不足にも対応する。1500万円以上を見込む導入費用は同大が全額負担する。

 災害時は150品目以上の医薬品を積み、市薬剤師会の薬剤師が被災地に向かう。現地では日本赤十字社の救護班らの診療により交付される処方箋に基づき調剤。平時は同大が管理し、薬学生の実習に活用するほか、防災イベントなどでも展示する。

 この日の締結式で、同大の都築仁子学長は「(災害発生後の)初動の困難な場面で活用したい」と述べ、高島宗一郎市長は「調剤機能が被災地に直接行くのは安心安全につながる」と期待した。

=2018/12/12付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]