福岡工高ラジオ部2年連続最高賞 技術作品コンテスト 無線電力伝送を開発 「コイル作り」工夫 [福岡県]

最高賞を受賞した福岡工業高ラジオ部の高田稜部長(左から3人目)ら部員と、富永英二顧問(右から2人目)。手前左が「無線電力伝送システム」
最高賞を受賞した福岡工業高ラジオ部の高田稜部長(左から3人目)ら部員と、富永英二顧問(右から2人目)。手前左が「無線電力伝送システム」
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 福岡工業高(福岡市早良区)ラジオ部の生徒6人が製作した電力伝送装置が、このほどあった第21回技術教育創造の世界「エネルギー利用」技術作品コンテストで、最高賞の文部科学大臣賞を2年連続で受賞する快挙を達成した。先輩の代からの地道な研究努力が実を結び、生徒たちは喜びをかみしめている。

 コンテストは一般社団法人の日本産業技術教育学会が主催。ものづくりへの関心を高めてもらう狙いで、小中高校、高専から計327点の応募があった。

 同校の受賞作品は「受電対象を選択できる無線電力伝送システム」。共通の送電装置から送る電力を、周波数が異なる6種類の受電装置の中から選んで送電し、対象の受電装置を動作させることができるシステムで「技術教育への寄与が顕著である」と評価された。

 「受電させたい装置だけに電力伝送することができれば、将来の工業技術につながる有効なエネルギーの伝送手段になると思った」。ラジオ部の生徒たちは製作の動機をそう振り返る。

 部内では過去5年にわたって、無線電力伝送の研究を続けてきた。昨年度開発した「動作の安定したワイヤレス電力伝送装置」が前回コンテストで同じ文部科学大臣賞を受賞し、その研究の流れをくんでの連続受賞となった。

 今回の製作で工夫したのは「コイル作り」だった。送電コイルと受電コイルの共振周波数を合致させることが大変だったといい、部員同士で議論を重ねてアイデアを引き出し、7カ月かけて昨年夏に完成させた。

 部長で2年の高田稜さん(17)は「先輩たちの伝統を受け継ぎ、受賞できてうれしい。さらにこの装置を進歩させるか、新しい別の分野に取り組むか考えたい」と研究志向を高める。

 指導した同部顧問の富永英二教諭(63)は「この装置が具体的に何に用いられるかは、今のところ想定できない。ただ(電力伝送の選択を)技術的に実証できたことは今後、別の技術が発展することで複合的、応用的な利用につながり、十分価値がある」と生徒たちをねぎらった。

=2019/02/08付 西日本新聞朝刊=

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